さわやかでまえむきな人間になりたい男が
好きな「文化」を語る。
そんなブログです。from 2004yaer。

ファンレター&苦情はこちら kyopon2017@yahoo.co.jp



彩冷える 「鉄の島」

1月1日にリリースされた、新進気鋭のヴィジュアル系バンド「彩冷える」がリリースしたのは
「鉄の島」

全7曲入りで、どうやらコンセプトアルバムらしい。
最近このテの雑誌を読んだりインタビューを読んだりしていないので、どういう意図があって彩
冷えるがこの作品を作ったのか、作ろうと思ったのか資料不足で殆どわからなくて申し訳ない。
素直な感想のみ述べます。


しかしこのアヤビエというバンド、結成は多分去年。そして2004年5月にお披露目ワンマン公演
にてデビュー。依頼、怒涛の音源リリース攻勢をしてきたバンドだ。


まずはお披露目ワンマンにてお披露目CD「ロマンサー/変態最終頁」をリリース
そして限定販売として「閉園の後、雨」というバラードの曲のCDも販売。


その後「ロマンサー/変態最終頁」の一般流通版として1曲プラスしてリリース


3曲入りCD「貯水槽より三人」「ゴシックパーティー」をリリース


そんでもって「ロマンサー/変態最終頁/デジタルロリータデモンストレーション/+」
という追加曲でまた再発。ひえーーー


そんでもって4曲入りDVDのうち2曲新曲でリリース
12月のO-WESTワンマンでは1曲入りCD無料配布


そんでもって1月1日に7曲入りの「鉄の島」発売。


さらに来年には2曲入り写真集、3月には完売したシングルとDVDから10数曲入りをまとめとして
編集版としてリリースするらしい!


半年でこのリリース量だ。もう疲れた。さよなら彩冷える


さよならしたいのはやまやまだが、このバンドはとにかく殆どの作詞作曲を手掛ける
ギターの涼平くんの才能が光っているのだ。

作曲能力というよりも、独特すぎる観点の作詞が特に光っていると思う。
最初に聴いた「ロマンサー」からこの人独自の色彩感覚は凄いな!と思った。しかし彼が無名
であり、とても若い(現役大学生)という事で「ただのわけのわからないお化粧バンドマン
の気違いを狙っただけの詩」と思う節も密かにあったのだが、色々な作品を知るたびに、
これは新たな感性の出現だ!と確信を得たわけである。


活動開始して僅か半年に「コンセプトアルバム」をリリースするのは暴挙だが、なんとなく
涼平だったらやりかねない。と言った感じである。
コンセプトアルバム「鉄の島」は鉄の島に存在する様々な場所、現象を表現したアルバムだ。
近いといえば筋肉少女帯の「サーカス団パノラマ島に帰る」だが、あれよりはもっと具体的。
CDのケースは大型の特殊仕様であり、1曲1曲事にイメージイラストが載っている(カワイイ)
「鉄の島」の地図も載っていて、この曲の舞台になっているのは島のここらへん。という
想像ができる。うーんファンタジック!びっくりするほどファンタジア!


ビジュアル系=幻想、ファンタジーの世界。
の、筈なのだが‥現実離れした格好から唄われる曲は殆どが現実世界を表現したものであり、
時にはその扮装と曲世界のかけ離れた具合に「浅さ」を感じさせてしまう場合が殆どである。
扮装と曲世界が合意のもとに成立していたのは、初期GUNIW TOLLSくらいのものだったのだ
ろうか。
いや、彩冷えるがビジュアル系としてそれ程見た目が完成されているかというはっきりいって
逆だ。ダサい。ルックスもイマイチ(ファンの人ごめんなさい)だと思う。同期バンドである
アリス九蹴に比べると哀しいかなブサイク揃いで、衣装もダサい。
でもそんなの問題じゃないのだ。普通のヴィジュアル系の格好で、普通のルックスで、こんな
奇天烈な音楽をやる彩冷えるはなかなか格好いいと思いますよ。頑張ってよ。


で、「鉄の島」は上記バンドの状況・なんかいろいろリリース詰まっている・まだ若い
・結成したばっか というマイナス状況が残念ながら音に出てしまっている作品である。
アレンジ面でも正直やっつけかしら?と思うところや、もうちょっとなんとかなったのでは?
という所も色々ある。表現したい事に技術が追いついてないのだ。それは状況からいって
仕方がないが、それは勿体無いという事でもある。



しかし、ダメなのはそれくらいである。涼平の「鉄の島」というコンセプトは徹底的に表現
され、他には無い独自の世界を作り出しているのだ。売り(俺はそう思っている)の作詞も
ここぞばかりキレまくり、一つのテーマに対して恐ろしいまでの掘り下げに成功している。
作曲に関しては、所謂歌謡曲的にはキャッチーさには欠けると思うが、音楽に必要なのはそれ
だけではないので、ちょっと曲が地味でもここでは許そう。頭の中の言葉に寄り添う音楽とし
ては、どれも最適だ。うーん素晴らしい。


この状況で、全7曲SE無し(最近のヴィジュアル系は全7曲のアイテムがあるとしたらその2曲
は糞インストを入れる傾向がある)の濃い7曲を作ろう、作ってしまった事には敬意を表したい
。でももっとじっくり、どっぷり作ってほしかったというのも本音だ。本人達も前にインタビ
ューで言っていたが「急いでる」感はどうしても否めない。今のヴィジュアルシーンにおいて
はそうせざるを得ないのか。正直ここまでの濃い作品を作れる人たちが「消費する人達」の
軽い感性に触れるとも思えないし、そう願いたい。