さわやかトラウマ日記

さわやかな音楽ブログです from 2004


さわやかでまえむきな人間になりたい男が
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小出広美 華麗なる「ニセ明菜」の世界

ずっとブログを書いてない期間、何を考えていたかというと、ずっと80年代のB級アイドルの事を考えていたんです。実はおじさんおじさん言ってますけどまだまだ30代なんですよ!当時はまだ小学校低学年なので、よくテレビに出てくるような松田聖子とか、河合奈保子とか石川秀美とかは当然覚えているんですけど、さすがに小学生低学年には「マイナーなアイドル」という存在を知る手段もなかったんです。 

しかし、ある日「ヤンヤン歌うスタジオ」に出てきたあるアイドルらしき人に強く感じるものがありました。

それがこれ

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辻沢杏子「サヨナラMr…」みなさん知ってます?まあ知らないですよねー 小学生ながら「なんかこの人違う!」「ていうか何かおかしい?」「おばさん?」って思いました。

当時辻沢さんは22歳、確かにアイドルとしては遅いデビューなので小学生でも少し違和感を感じました。しかも演歌みたいな、なんだか暗い雰囲気。

この時「アイドルって売れてる人だけじゃないんだ!いろいろいるんだ」と学んだわけです。今、見ると辻沢さんお綺麗ですね~女優として今でも活躍中!

 

今はYoutube2ちゃんねる、異様に詳しい先輩方のHPなどで当時知らなかった事を知る事ができて、非常に楽しいです。

そして今日は熟れきったクソバカになった自分がいよいよ溜めた物を吐き出す時がしました!いよいよこの時です!

テーマは「華麗なるニセ明菜の世界

超スーパーアイドルの明菜様!今、当時の動画を見ると曲の世界観を完璧に表現する歌、振り付け、衣装、表情…。只者じゃないという事は小学校低学年でもわかりました。大人になった今でもその印象は変わりません。まさに一流アーティストの明菜様…。

あまりに凄いとシーンそのものが変わってしまうのはどこでも同じ。明菜様の「少女A」がまさにそう。

以降、不良っぽくてツッパリ(死語)でも本当は素直な私なの!という路線が主に「売れないアイドルのテコ入れシングル」で取り入れられるようになりました。「不良なら三原じゅん子とかいたじゃん」ってお思いかもしれませんが、あそこまでやるとちょっと怖い、可愛げがない、という大きな特徴がありますね。

というわけで、まず最初のニセ明菜ニセ明菜の世界のトップリーダーであり最大のタブー小出広美さんです!というか小出広美さんがワンアンドオンリーに近いんですけどね。

小出広美さん…名古屋出身で地元のローカル番組の出演を経て、NHKの「レッツゴーヤング」の新人枠ユニット「サンデーズ」に参加し、全国デビュー!当時は素朴な感じでほんとただただ可愛い感じ。それにしても「サンデーズに参加すると売れない」って当時噂があったらしいですね。ひどいなあ。田原俊彦松田聖子は売れたじゃないか!ま、確かに小出さんも(以下略)

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こんな素朴な美少女ですがデビュー以降は波乱の連続!すでに一部では伝説として語り継がれています。

当時の歌の動画や、その他いろいろ調べて見るとあまりに味わい深いエピソードは「ニセ明菜」の範疇にとどまらないすごいエピソードばかり!!今日はその伝説を紹介します。

 小出広美タブー伝説その1:デビュー曲「タブー」

広美さんは一流レコード会社、キングレコードから1983年シングル「タブー」でデビューします

83年のデビューのアイドルといえば、伊藤麻衣子大沢逸美岩井小百合などの超大物…には誰一人なれなかったなれなかった「不作の年」として有名ですね。しかしデビュー曲「タブー」は作詞が阿久悠!作曲は井上大輔!とこれ以上は無いというくらいの豪華なメンツ!これは売れる!小出広美も可愛い!歌もなかなか!どこまで意識的にやったのかはしれませんが、明菜風!ポスト明菜!レコード会社の人は売れる自信があったでしょう!

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マイナーコードの緊張感のあるイントロに乗せて、カメラを睨め付ける広美様。

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そして低めの声で「この世の全てが不満!」という不機嫌な面持ちで歌い始める広美様

でも衣装はメイド服?なぜ?どうして?てか本当に声が低い!でもどこか挑発的で色気のある声質です。どっちかっていうか明菜というよりは岩崎宏美っぽい発声ですが…

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松本明子が「タブー」をずっと口ずさんでます。さすが生き残った人は当時から違う

「ただそれだけ 愛しただけ なのに全てが全てがタブー!!!」と引き裂かれた若い愛をサビで決める広美様…

これは明菜?いいえ、彼女は「ニセ明菜」なのです。

曲もヒットメーカー井上大輔先生の割にイマイチなのに、それより超大御所阿久悠先生の全く面白く無い歌詞!大御所作家に発注したのにこのクオリティ!広美様の歌声、態度、顔、全てが素晴らしいのに…これがタブーって事?全てが全てが全てタブー!この曲最高だな!

小出広美タブー伝説その2 :セカンドシングルもまたビミョー「チェンジLOVE」

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「タブー」は新人としてはそこそこの売り上げだったようです。

それに気をよくしたのか「タブー」のニセ明菜路線を更に推し進めたようです。

「チェンジLOVE」の作詞、作曲は前作と同じメンツ!嫌な予感・…。

https://www.youtube.com/watch?v=9BUJ6PeZdNI

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すごい衣装!星の柄のドレスなんて初めて見ました。

「タブー」よりテンポが速いマイナーコード!「ズテズテズテズテ」というリズムとベースはなんだか自分がバカにされているような気すらしてきます。

いや、本気!「少女A」には負け無い!「私の方があばずれよ!」という気愛を感じさせます。

間に入ってくるマヌケなフレーズは広美さんに右に左にビンタされるイメージさえ受けます。

「他の!子とは!まるで格が違う〜」とこれまた画面を睨めつける広美様。不良?ヤンキー?暴走族?愚連隊?格違いすぎ〜

サビのメロディはテンポが速いのに譜割も細くて、歌うのが大変そう。しかも歌詞が意味不明! 

余裕見せていたら馬鹿をみるわ→チェンジLOVE!→あなたがお気に入りの娘は女の私から見ても可愛いわ格が違うわ!→純愛なんてとっくにアレルギー→忘れっこないわね!恋は恋よ!愛は愛よ!

1番の歌詞の要約を最後まで書こうと思ったけど、もう止めます!意味がわからなすぎ、阿久悠先生調子悪かったのかな?いや、ここまでくるとサイケデリック!広美さんも半ばやけくそ気味でがなり立てて恐ろしいです。ロック…広美はロック!この曲もサイコーだな!

小出広美タブー伝説その3:バラードのシングルが「セカンド・ラブ」にそっくり!

この後サードシングルとしてCHAアニメ「聖戦士ダンバイン」の挿入歌として採用された「水色の輝き」をリリースします。 アニメの世界観を重視した曲なのか、カップリング「青のスピーチバルーン」も併せて、ずいぶんまともな曲。広美さんの歌も普通に上手いので、とくに「タブー臭」が漂わなくて、ちょっと物足りない。しかし現在、普通に手に入るのはこの2曲だけ、という悲しい現実…。

水色の輝き

水色の輝き

  • 小出広美
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

そして広美さん事実上のラスト(涙)のシングルは「心はプリズム」バラード!

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なんて良い曲・・作詞作曲は国安わたる。後々、本物の中森明菜様に「ジプシー・クイーン」を提供して大ヒット!本物の才能!

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広美さん、ダイエットでケーキをセーブしてるんだって。ほんとに可愛い!

切ないメロディを優しく歌い上げて、ちょっと前まで「余裕見せたらバカをみるわ!」とか歌ってたとは思えない。

あれ?でもこの曲…何かの曲に似てる!哀愁のある透明な雰囲気…バラード・・ 

そう!明菜様の大ヒットシングル「セカンド・ラブ」に似てる

「国安ちゃーん、小出のシングルだけどさぁ~ほらセカンド・ラブ?あれっぽいのが欲しいんだよねぇ~」と軽薄に発注するスタッフの顔が想像できます。

しかし国安先生はしっかり仕事しました。サビは「セカンド・ラブ」の来生たかお先生もお得意なコード進行。「ニセ明菜のバラード」としてはこれ以上は無い、最高の出来栄えです。国安先生ありがとう。。。

 小出広美タブー伝説その4:ニセ明菜なのに、なんと明菜と同じ事務所の研音に移籍!

一説によると「水色の輝き」のリリース直後に研音に移籍したらしい。

ありえない展開…CHA-CHAの中村がジャニーズ事務所と少年忍者を辞めて浅井企画に完全移籍したのと同じくらい衝撃的!

しかも当時の研音は今と違って小さい事務所。「うちの事務所はお金なかったから…(年末の新人賞レースに出られなかった)」という明菜の発言が物語ります。なぜ小出さんを採ったのでしょうか。謎が謎を呼び、謎だらけ。やっぱりタブー! 

小出広美タブー伝説その5:シングル「最近のム・ス・メ」発売中止… そして伝説へ

まだ続くんですよ!もういい加減にしろって思いましたか?僕も思ってます。

1985年の5月に「最近のム・ス・メ」というシングルが発売、されるはずでしたが、突然発売中止!そして研音を解雇になったとのこと。その理由は一切不明!こうしてニセ明菜のトップリーダーは芸能界から消えました。

理由はわかりませんが、彼女のためによかったかも。ちなみにこの曲、故人となってしまった堀江しのぶさんが「最近の娘という曲でデビューが決まりました!」と言った後に歌う映像があります。曲はGS風で明菜っぽくはなかったです。ちなみにデビュー曲は別の曲でした。やっぱりタブー!

しかし、この後シレっと復活して脱ぎが激しいセクシーアイドルとして活躍しました。今でも「小出広美」で検索するとこの頃のお色気ムービーがたくさんでてきますね。

小出広美タブー伝説その6:3曲参加+ジャケットのオムニバス、発売中止

おしえてアイドル キング編

おしえてアイドル キング編

 

伝説の名曲「タブー」「チェンジLOVE 」に加えて幻の「最近のム・ス・メ」の音源からジャケットまで!他のアイドルは1曲のみなのに、広美様だけ3曲!さすが…他の娘とはまるで格が違う!

しかし、一瞬売られたこのCD突然の発売中止、そして回収…。こちらも理由は不明!

もちろん色んなアイドルが参加しているので、広美さんの所為とは言えない次第です。想像すればするほど「タブー」「全てがタブー」という言葉が脳内を巡ります。

小出広美タブー伝説その7:いよいよラスト!ベストアルバムも発売中止!

「小出広美がついにベストを出すらしい」という噂を聞きつけ、「いよいよ小出広美がタブーではなくなる!」と思いました。あれだけ自分の中では禁断の存在、タブー、全てがタブーだったのに

しかしAmazonでは普通に予約受け付けしてたんです。なので光の速さで予約しました。

「フン、広美もいつでもどこでもベストアルバムが売っている、その程度の女だったんだ がっかりだ!」と寂しくもありました。

しかしやはり小出広美は小出広美でした。

Amazonから「ご注文の商品について」というメールが来ました。そして「小出広美 パーフェクトベストはメーカーの都合により発売中止となりました」と書いてありました。

本当に、本当にタブー。彼女は本当にタブー。タブーの星になったんだ。タブーの女神だったんだ…というわけで小出タブー広美の伝説は終わりです。

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幻のベストのジャケットらしい。いやー可愛い!欲しかったなー

そして最新情報!2015年5月に「アサ芸プラス」のインタビューに答えて、2011年の地震以来人生感が変わって、アメリカに行ってその後は和雑貨の輸出入業だとか。最大のタブーの明菜様にも切り込んでますが、特に何もなかったようですね。とにかく幸せそうでよかったです。

news.biglobe.ne.jp

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Juice=Juiceの金澤朋子さん。初めて見た時から「小出広美に似てる」と思いました

驚くのは歌声もなんか似てること!最高です。金澤さんについては下記をご覧くださいね。

maemuki.hatenablog.com

 以上で終わります。

 

maemuki.hatenablog.com