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Eins:Vier「リスク」 名盤。ただ、ただ名盤(涙)【ヴィジュアル系】

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Eins:Vier - Wikipedia

 

Eins:Vier(アインス・フィア)が94年にリリースした「リスク」についてレビューします。

今でも語り継がれている名盤。「隠れた」は付けたくないけど、やっぱりその作品の素晴らしさと反比例して、一般的な知名度は無いかもしれない。

でも94年あたりにヴィジュアル系が好きだった人は、聴いたことがあると思う。それだけ評判になっていたから。黒夢のレーベル「 la miss」からのリリースというのも注目を集めたし、それ以前にアインスは結構人気バンドだった。

「アインス・フィアか〜プレゼンスの人(HIBARI)辞めちゃったんだよね」と思いつつ、その前にリリースされた「CHAOS MODE」というミニ・アルバムを聴く機会は無く、試聴も無いのに、なんとなく聴いてみた。ていうか買った。定価で。

当時受験で、長野から東京にたまに通っていた。そういう時にはもちろんヴィジュアル系のCD屋へ直行していた。

 そしてCD屋の一番目立つところに「リスク」を発見した。四角形が深緑に沈む素敵なジャケットだった。「どんな感じなんだろう」長野までの5時間近くの道(当時は新幹線開始前)をなんとなくジャケットを見ながら帰った。

 

The Smithsからの影響

雑誌のインタビューによると、メンバーはUKロックが好きで、その中でもThe Smithsから強い影響を受けているとのこと。スミスは僕も聴いたことあって、結構好きだった。「あんな感じか〜」と想像しつつも、実際にはスミスなようでスミスではなかった。

でも、入り口としてスミスを知っていたので、すんなり入ってきた。

鳴り響くギター、軽やかなリズム。大きく変わっているわけではない。

 

素晴らしすぎるギター・サウンド!

 このアルバムはほとんどボーカル・ギター・ベース・ドラム だけで構成されている。今は懐かしの「No synthesizer」である。No synthesizerって何って思った人は、ヴィジュアル系について勉強不足だから。基本だよ。書いてもいいけど、自分で探してみてほしいね。

このアルバムを聴いていると、時折自分の身体がフワッと浮き上がったような感覚や、透き通る何かを魅せつけられたような感覚に陥る。とにかくYoshitsuguさんのギターが凄い!全般に渡って、シンプルかつ複雑なフレーズ、曲を盛りたてる為に、ありとあらゆる工夫がされている。時にギターが2本になるときもあるけど、あくまで密やかに。余計な音がない。もうこういうサウンドは無くなってしまったような気がする。今では汚れた打ち込みに侵されて無くなった神聖な世界が見える。

ああ‥素晴らしい!

 

それはBASSのLuna、DrumのAtsuhitoの鉄壁の守りのお陰もあると思う。

Eins:Vierというバンド名もサウンドをよく表してる。ドイツ語で「1」と「4」

1対4。凄くシンプルだけど、納得できるバンド名だ。ドイツ語の響きや表記も美しい。ヴィジュアル系の中でも最高のバンド名だと思う。

 

2曲目3曲目4曲目がとにかく神なのでレビューする! 

全体的に良い曲ばかりなんだけど、この3曲は特にヤバイ。一時期この3曲ばかり聴いてた。歌詞も覚えてしまった。

今でもこの3曲は聴くと歌詞とHirofumiさんの歌が心にグサグサ刺さる。街角で聴いてると泣き出しそうになる。

2曲目「Push Baby」


Eins:Vier -- Push Baby

始まりはいかにもUKギターなシンプルなリフ。 もうこれがたまらない。一部のバンギャにはこのサウンドが「薄く」感じるらしい。もう信じられない、薄いだなんて。普段レベルの低い音楽ばっかり聴いてるから顔のレベルも低いんだと思う。そしてデブ!今日はアインスだし、言いたい放題だよ!

薄いのはバグじゃなくて仕様だよ!ズッズドーズッズッドーみたいなのだけがロックじゃないんだよ。

 教えて愛らしげに 発する言葉の

裏に潜んでいる 期待の意味を

見えない 何も見えない

濁った光だけを感じる

 このサビの歌詞…一見何が言いたいのかわからないかもしれない。

でも僕はもう大人になって、完全にわかるようになった。複雑なんだよ人間って。こんな時でも「濁った光」を感じるんだよ。相手を疑ってる。でもそれを証明するものは何もない。凄くせつない。人間って複雑なんだよ。「君が好き」とかそういう言葉では表現できない気持ちってあるんだよね。

 

この曲のギターもまた最高。メロディアスでクリーントーンなギターソロは、まさに国宝級。最後のサビのリフレインのボーカルのバックに入るギターも最高

 

3、Kiss is sleeping pills

ロッキンfソノシートの付録になったりして、一応代表曲なのかな?キャッチーで上品だけど、どこか攻撃的な感じもする…名曲!交差するリズムがたまらない。

Aメロとサビの繰り返しの曲調なんだけど、最初は「ふんふんサッとサビに行くんだね」とか思ってたけど、段々繰り返す度に盛り上がって、違う表情を見せて、段々熱くなるんだよ!いや〜アインスすごいね!

間奏はもう鳥肌ものだね。ミュートの音にディレイを掛けた「テッテケテッテケ」が感情の相間を揺れ動く自意識のよう。その後「私は死体のような」の所でボーカルが戻ったところのギターが超カッコイイ。

4、Notice

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PVあり(涙)

「リスク」のバージョンとは演奏は違うけど、まあいいでしょう。

イントロのギターリフから言って、もう神。エレガントそして緻密。

 

そして歌詞…謎の「Famous」を批判する歌詞。

人を憎み 汚すことで

君は逃げていないかい?

主人公は「Famous」を憎んでいるのではないとわかる。

罪深く 溢れる記憶は

自分で拭うんだ何度でも

愛が君を救うかもしれない

そんな幼稚な願いを

私はいつまでも いつまでも 

唱えているから

 一番言われたくない言葉を言われてしまった気がする。

Hirofumiさんの声だからこそ、こんな歌詞も歌えるんだろう。

Hirofumiさんの声に関してよく「なんか苦手」「きもい」「声が受け付けない」という意見をバンギャ様からよく聴いた。でもそんな事は彼はよくわかっていた。

インタビューで(Smithのボーカル)「モリッシーの声を聴いて、この声変だな、と思った。でも好きになった。」「モリッシーの変な声でも歌っていいんだから、自分でも歌ってもいいんだと思った」

僕は変な声が好きだし、モリッシーもやはり好き。一般的なつまらない人たちの意見につぶされず、よく歌ってくれたと思う。

 

このアルバムの発売から23年、僕は今でも「愛が僕を救うかもしれない」って本当は思ってる。