さわやかトラウマ日記

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NMB48 須藤凛々花の「結婚発表」が明らかにした、本当の彼女たちの素顔

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もう誰もがどうでもよくなっていると思う毎年の恒例行事「AKB48選抜総選挙

ドラマティックさを過剰に演出して、1位になること、「神セブン」に入ること、16位までの「選抜メンバー」に入ること。そして入れないこと、1位が取れなかったこと。前年より順位が下がったこと、そして「順位」がなかったこと。それら全てが話題になっていた。

時もあった。

もう、世間はAKBグループに対して、どう距離を取っていいのかわからない時が、もう来ていると僕は感じている。

 

実際そうだと思う。天候の影響で「総選挙」のイベントが急遽中止になった。会場は沖縄という試みが影響した。沢山の人たちの予定が台無しになった。

それも、大きくは報じられなかった。

 

もうどうでもいいからだ。「総選挙」自体が中止になる、なんていう誤解もされたりもしたけれど。それは無かった。当たり前だ。その結果のために個人の資産がたくさんつぎ込まれていたからだ。

 

「今年も話題たくさんのAKB総選挙」みたいなテレビ局の煽りも、お約束にしか聴こえなかった。結局指原莉乃が史上初の3連覇、渡辺麻友が2位で卒業発表。

 

もし、それだけだったら、ほんとうにそれだけで終わる総選挙だった。

しかし、「史上初」のことがあった。

 

NMB48の須藤凛々花が結婚を発表した。

「生まれて初めて人を好きになりました」と告白した。

誰もいない会場で、パブリックビューイングを通して、発表した。

 

これに対するファンの反応は、予想通りのもの。怒り、悲しみ。そしてわずかの応援の声。これも予想通り。

 

僕は、彼女が心の底から羨ましいと思った。

「生まれて初めて人を好きになった」なんて、僕には経験が無いからだ。

本当に、全く経験が無いことだから、すごいと思う。しかも結婚する。相手は誰なのかはよくわからないけど、一般の人らしい。

 

「現役のアイドルが結婚する」ということは、他のアイドルではよくあること。

48グループでは初めてなのかもしれない。

 

だから、本人意外の、当事者、つまり48グループの他のメンバー達の反応はどうだろう。

 

それは激烈なまでの彼女への攻撃だった。

大島優子は、酔っ払っているかのような下品な動画を上げて、最後は「これが今の気持ちね」と「FUCK」と書かれた帽子をInstagramのライブ動画に上げていた。

その他、一般人は誰もしらない総選挙10位の高橋朱里も、須藤凛々花を批判した。

一部で出ているだけで内幕は想像以上、惨々たるものなんだろう。

 

女の集団は怖い。

僕はそれを知っている。

一人が攻撃を初めて、同調が始まると手が付けられなくなる。

男だって、そうかもしれないけれども、やはり生物的な「事」への執着の違いはそこにあると思う。

 

それは、須藤凛々花もわかっていた。

もうグループは辞めるつもりだったんだろう。

 

そもそも「AKBの総選挙」というシステムは本来はおかしいもの。投票をするために何枚もCDを買わせる。おかしい。おかしいことなのに、CDの購入が正義、愛、だという悲しい言葉によって正当化されて、いつのまにか素晴らしいことのようになってしまった。

 

その結果の場所で、自分の本当の幸せをわざわざ提示した。

すごいことだと思う。しかもスタッフは事前にその事を知っていた。

 

それはこのプロジェクトの大元、秋元康も知っていたと思う。それを知って、許したから、須藤凛々花は結婚することを発表した。

 

秋元康には確か「(AKBでは)別に恋愛禁止をしていない」と言っていた過去がある。歌詞にもそれを匂わせることもあった。

けれども、彼女に対して同胞たちは怒りと違和感を隠していない。

 

須藤凛々花は、いつまでも続くこの連鎖から脱したから。それも一番の見せ場において。彼女も総選挙にランクインしていた。下位だったが「ランクインするだけでもマシ」みたいな世界の中でも、ランクインした。

 

それでも順位発表にあとに発表した。

 

「同僚の結婚発表」に、同性が決して喜ぶものではない、ということ。はタブーに近いことだと思う。

定時後の時間にて、繰り広げられるであろう、本当の姿。男たちは見ることができない本当の彼女たちの姿。

それが、アイドルグループでも見られた。見せてくれた。見てしまった。

 

そんな気がした。

 

「AKB選抜総選挙」の価値はもう無いに等しいと思うけれども、彼女の結婚発表には、意味があったと思う。

 

ファンが一番聴きたくないことを高らかに聞かせてくれて

ファンが一番見たくない、同胞たちの姿、幸せに嫉妬するという姿、本当の姿を露わにしてくれた。

 

アイドルグループの歴史に、美しい、消えない傷を刻んだ。刻んでしまったからだ。

 

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