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Silver Rose「~Dear Argent~終止符 」"たられば"が止まらない「偉大なるノンフィクション」 元祖ヴィジュアル系。

皆さん、こんばんわ。「見た目以外はV系みたいなダークさ」との噂にもなっていないすっかりふつうの港区ではたらくOLおじさんさわやかまえむきです。です!

連日、大変に多くの方にaccess(DA)を頂きまして大変に嬉しいです!最近は「まえむきのV系離れ」を囁く声が自分の中から聴こえてきて、心苦しかったです・・。

しかし「よし気分が乗ってきたので嫌がらせにまたアイドルのCDをレビューしよう」思ったのですが、止めて、ずっとずっと書きたかったバンドのCDをレビューしますね。

 

それは「Silver Rose」の解散記念ベスト「~Dear Argent~終止符 」です!

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名古屋系という言葉さえ定着する前に活躍していた真の名古屋系、そしてヴィジュアル系という言葉など微塵もなかったその時代に活動していた、そして後に「名古屋はヴィジュアル系」という定義を作る基となった方たちがいたすごーーいバンドです!

 しかし、彼らのことは今では殆ど語られていません。やはり時が経ちすぎました。。

Silver Roseは1994年1月に川崎クラブチッタのライブを持って、解散しました。 

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 DISK 1 収録曲

01. Real of Love?

02. Led Freedom

03. Keen kiss Me

04. 漂流~Flost About~

05. Misty Love

06. 罪~Silence of the Darknight~

07. Cry Heart

08. LIE

09. Psychocrime

10. Ash,Break,Crime & Dead(灰と破壊と罪と死の中で)

11. Secret

12. Destiny

13. 薄命~Low Life~

14. Grrasic Nonfiction

 

DISC2 収録曲(19941月クラブチッタ川崎での解散ライブ収録)

01. Light & Shadow

02. Last memory

03. Twonight

04. Deep

05. Velvery White

06. Crazy Eyes, Crayzy Hearts, Crazy Days

07. Rain

08. Lonely Dancer

 

 

解散後にこのベスト・アルバムはリリースされました。

そこには、メンバーからの個別のメッセージも添えられていました。思い残すこともあったようですが、固い決意のようでした。ファンへの気持ちも感じられました。

 

自分がSliver Roseを初めて聴いたのは、このベストアルバムが最初でした。やはり、その名前は知っていました。「あったまキーンになればいい」というシングル「Keen kiss me」の帯の文&ロッキンfの広告などでも知っていました。

そして、黒夢と仲が良い、というかライバルで同じ名古屋の同胞であるということも知っていました。

が、黒夢のCDは長野では売っていましたが、Sliver RoseのCDは長野では売っていなかった。

そこで、その当時、わたくしは、ピアノを習うためだけにちょくちょく山奥から大都会東京まで行っていたので、思い切って、東京にレッスンに行った際に、雑誌によく出ていた「メタルとかお化粧系バンド(とうぜんヴィジュアル系という言葉はなかったのです)のCDの広告が出ているお店」に行ってみることにしたのです!そして「シルバーローズのベスト売ってないないな」と、上京後にもお世話になった池袋の「ブロンズエイジ」(今は閉店)に行って、それを手に入れました!

もしかしたら、愛しの名盤Eins:Vierの「risk」も買ったかもしれません。。

「ブロンズエイジ」は、「本当はメタルが好きなんだけれども売れるからしゃーねえからこういう系も売ってやんよ」感が漂っていて(辛口の店頭表示のレビューのライティングなど)そこが好きだったのです!

 

長野に帰って初めて聴いたときの感覚はまだ覚えています。

「こ、これは、普通にかっこいい!」と思ったのです。普通というのは、もしかしたら、良くないことなのかも、褒めてはいないように聴こえてしまうかもしれないのですが、僕にとっては、その時点でそれが衝撃的だったのです。

高校3年生にて、少々、少々ですがいろんなバンドを聴くことになり「なんだこりゃ」というものも、正直ありました。化粧してれば何でもいいのだろうか。ということが。

そういう過去があった上で「普通でかっこいい」と思えることは、新鮮だったのだと思います。

この時点で、片や黒夢さまは、どんどん大きくなってきていました。片や、Silver Roseは解散した。何故、あのタイミングでこのバンドが解散してしまったのか?そういうバンドは、後々の「ヴィジュアル系」でもあったような気がしますが、あったような気はしますが、その中でも特筆すべき「なぜあのタイミングで」と言わざるを得ないのです。

 

解散後に、メンバーそれぞれの道を歩みました。中でも、ギターのKoichiはLaputa、ベースのKAIKIはROUAGE、ドラムのKYOはMerry Go Roundに加入して、「ヴィジュアル系」の始祖として、知られることになりました。

 

このレビューを書こうと思ったのは、「もう忘れされているから書こう」というものではありません。「もう一度聴いてみよう」と思ったのです。しばらく聴いていませんでした。

そしたらどうでしょう。「これは!普通にカッコイイ!」と思ったのです。もうあれから何年ウン十年も><経っているのに。同じ感想なんて・・。

そして、気づいたのです。何故カッコイイのか。それは、この音楽が「ヴィジュアル系」だと気づいたからなのです。そうです!そんな言葉が生まれる前からヴィジュアル系だった。。。だから好きになったんだ当時と。気づいたのです。。。

 

・Silver Roseの音楽の特徴

とにかくカッコイイ!普通にカッコイイ!ヴォーカルがかっこいい!

なんだか伝わりにくい表現ですが、ほんとうに「普通にカッコイイ」のです。正統派、といえば正統派かもしれません。それが「ヴィジュアル系のわかりやすい正統派」かというと、違うのです。ダークで暗黒ではりつけはやくねむらせて〜的な、同胞バンドとは違うのです!まるで逆なのです。邦楽ロックとして、正統派なのです。あくまで。

しかし、それがなんだか新鮮に感じるのです。

 特筆すべきは、ヴォーカルYOWMAYの唄ですが、それは「ヴィジュアル系の特性が全て省かれている、けれども男らしいけど凄くカッコイイ声と歌い方」なのです!

ヴィジュアル系のヴォーカルの特徴として「女性らしさ」が感じられるものだと、週刊文春「考えるヒット」にて近田春夫さんが 仰っていました。その通りだと思います。その時取り上げていたのは自称ヴィジュアル系ではないL'Arc~en~Cielさまでした(その事にも触れていました)

そのようなバンドの系譜に存在しているのであれば「さぞかしV系臭が」と聴いていない方は思うのでしょう。しかし、違います!終始、良い意味で男臭く、大人っぽいのです!正直女子だったらおっかけするレベルです!

Siver Roseの主役は…

次の思ったのは、「曲が普通にかっこいい」ということです。すごくポップであり、下世話な言い方ですが、「売れる曲」だな、「売れそうな曲」だなと思える曲がたくさんあったのです。しかしはじめて聴く解散ベストでそれを感じてしまう切なさ、もありました。

その後、ベースのKAIKIさまはROUAGEを結成し、メジャーデビュー直前に脱退。その後はWITH SEXYに加入をし、その後もシーンにも関わり続けていました。いわば「名古屋系のボス」と言っても良いかもしれません。「名古屋のKAIKI」「関西貴族のKISAKI」みたいな…。ギターのKOICHIはもう説明不要ですが、Laputaに加入しました。大活躍をしました。DrumのKYOは、Merry Go Roundに加入後、ニュークリッドロマンスに加入をしました。皆、名を残しました。

ボーカルのYYowmayは、SLIDE RAREなどで活動をしていました。正直、他のメンバーと比べたら、その後は目立たなかった。と感じています。

しかし、Siver Roseの主役はYowmayなのです。音源を聴けばわかると思います。 恐縮ですが、さらっと「~Dear Argent~終止符 」を一部分抜粋をしてレビューしていきます。

DISC1

1「Real of Love?」作詞 Yowmay 作曲 Kouichi

アルバム「Labyrinth~迷宮~」の1曲めと同じくこの曲からスタートします。まさしく「1曲め」という風格のある曲です。このアルバム、ということはSilver Roseの音源全般にいえることなのかもしれませんが、音がショボいです><仕方がないです。時代が時代です。1993年、まだレコーディング技術、とくにインディーズではこうなってしまても仕方ないかな。と。今と比べてはいけないと思います。同時期の黒夢「中絶」もこんな感じでした。。しかし、この曲はそのような風格がある曲です。その後のヴィジュアル系にも引き継がれた、と個人的には分析をしている「アルバム1曲めはAマイナーのアップテンポ」という曲である、ということもあります。乗りやすい、僕は違うのですが「バンギャの血が騒ぎそう」な曲でありますが、とても聴きやすい曲です。ポップ、ということはどの曲でも、共通しています。

2「Led Freedom」作詞 作曲 Yowmay

配布音源からの曲ですが、アルバムとしての2曲めにふさわしい曲だと感じてしまいました。勢いのある曲で、乗りやすい、フリをつけやすい曲です。1曲目では低かったYowmayのボーカルは今度は高くなり、広がりを感じられます。ハイトーンになるとちょっとハスキーになるのがかっこいいです!また、音はポコポコですが、演奏とアレンジには冴えがあり、ギター・ソロの盛り上げ方など、見事です。完成度の高い曲です。

3「Keen Kiss Me」作詞 作曲 Yowmay

伝説のCD帯文「あったまキーンになればいい」の元ネタの曲です><どんな曲なんだろう、とワクワクして初めてきいた高校生だったころがなつかしい…。しかし「あったまキーンになればいい」そのままのような曲でした!ミディアム・テンポで可愛らしくはない、マイナー・コードの曲なのですが、軽いテイストの曲でもあります。サビ「キーン・キスミー キーンキスミー キスワンス・アゲイン〜♪」というリフレインはキャッチーで、ほんとうまいな!と思ってしまいました。「ヴィジュアル系はただ激しいだけじゃない」ということはこの頃、そんな言葉が微塵もなかったころからもあったのかなーと。

4 漂流 ~Float About~  作詞 Hitoki 作曲 Kaiki

その後、Merry Go Roundに加入をしたKyoのドラムが冴え渡る曲です。Merry Go Roundは当時のフールズメイトで「各バンドに同じ項目についてアンケート」の「最近好きなCD」について全員が「THE BEYONDの『CRAWL』」と挙げていたのを覚えています。それでTHE BEYONDの『CRAWL』をたまたま中古で見つけて聴いてみたのですが、ほんとうにそのままその後のMerry Go Roundの音楽に近いものだと感じました!

このような、異様なテクニカルなドラミングの萌芽はこのころからあったんだ、とその後に気づきました。その後、ニュークリッドロマンスに入ったのは意外に思いましたが、加入当初「僕はネクラだったので…」とか言っていてちょっと安心したのを、思い出しました!そして、名古屋ってすごいなあ、となぜか思いました!

7 「Cry Heart」作詞 Yowmay 作曲 Kaiki,Hitoshi,Koichi

www.youtube.com

当時から好きだったこの曲、Youtubeで見ることができて嬉しかったです。ミディアムテンポで、派手な曲ではありませんが、何度でも聴きたくなる魅力のある曲です。Yowmayの普通にかっこいいボーカルがここによく出ていると思います。サビでCDの通りにちゃんとハモるところも好きです。この映像は「SHOCK AGE」のものですね。確か黒夢の「中絶」の動画もあった気がするのですが…あれもかっこよかった…彼らがその後の「名古屋系」の始祖であることは、間違いありません。それは「ヴィジュアル系」の始祖でもある、確実に直系だといえる、しかしかならずしも音楽的にはわかりやすく「始祖」ではない、ということも、ヴィジュアル系の特徴だと思います。

8「LIE」作詞 作曲 Yowmay

いわゆる「発狂系」のようなイメージをもっていましたが、最近また聴いてみたら、パンクでした。しかし、そのような印象をもっていたのは、ゲストで参加している元祖発狂系清春さまの発狂ボイスの御蔭だと思いました><ものすごい存在感です。

10「Ash, Break, Crime & Dead (灰と破壊と罪と死の中で)」 作詞 Yowmay 作曲 Kouichi

ライブで盛り上がることを想定した、高速ツービート!そして合間に突然SEで中断!そしてそして何事なかったかのように再開!これもお約束てきな曲であります。しかしやはり光るのはYowmayのボーカリストとしての率先力だと思います。明るさとダークさ、両方を兼ね備えていると感じました。なかなかいない逸材だったんだなと思いました。合間の「ウォイ!ウォイ!」は「名古屋のおともだち盤麺」が多数参加しています!名古屋の絆!!

12「薄命 ~Low Life~」作詞 Yowmay 作曲 Kouichi

他の音源には入っていないので、おそらくこのために収録された曲、他に「罪 ~Silence of the Darknight~」」もそうなのですが。薄命に終わることを悟った人間の悲しい運命を歌った曲です。ストーリーテリングに迫った曲をインディーズでできるということはすごいことだと思います。そのようなポテンシャルがあったということも、改めて感じました。

13「Grassic Nonfiction」作詞 Yowmay 作曲 Kaiki

www.youtube.com

Silver Roseのこの音源を買ってからもう20年以上経ってしまいました。その中で、思い出していたのは、この曲です。アルバム「Labyrinth~迷宮~」ではラスト・ソングではありませんでしたが、このベストアルバムのラストにふさわしい曲だと感じます。名曲です。聴いた当時、都会的なイメージを感じていました。東京で買って、長野で聴いて、東京を思い出したい時に、なぜか聴いていました。彼らは名古屋界隈出身のはず、僕も名古屋出身だったのですが>< ドラマティックなメロディに、センスを感じさせる歌詞、きらびやかなギターを基調とした曲展開は、インディーズという枠組みを凌駕している、と今聴いても思います。

「ほんのささいな 出来事で 貴方はこの部屋から出ていった」という歌詞があるように、これは別れの曲です。せつないわかれ。これがベストアルバムの最後の曲だというのも、切なく感じます。何らかのメッセージがここに込められていたのかな?と今になって思ってしまいます。「もう交わることのない5つの薔薇」という言葉が、このアルバムのブックレットにはありました。ほんとうに、今の所、この「5つの薔薇」が交わったことは、ありません。でも僕は、この音源を聴いているだけで、満足です。

「Grassic Nonfiction」の「Grassic」とは何だろうと思っていたのですが、これは造語のようです。元は「Classic」で、「G」reatと掛け合わせたもの、というものもあるようです。つまり、偉大なるノンフィクション。彼らにぴったりだと思います。もう実在しないものになる、そうなってしまう、という意味もあったのかな、と思いました。

 

DISC2 

こちらには、1994年1月クラブチッタ川崎で行われた解散ライブも模様が収められて、Disc1にて収められていない曲だけが、ここには入っています。 

Silver Roseの初期衝動である1stミニアルバムの曲など、すべての時期の曲が入っています。そして最後にYowmayのMCの後に始まる「Lonely Dancer」を聴いていると、やはりこう思ってしまうのです。こんな素晴らしい曲を作る、演奏ができるバンドがなぜ解散してしまったんだろう。この時期、1994年には「ヴィジュアル系」という言葉はなく、マーケットも小さかった。バンドも今よりも少なかった。しかし、この後に「東のTHREE EYES JACK 西のL'Arc~en~Ciel 名古屋の黒夢」の時代が来た。そしてすぐ、「ヴィジュアル系ブーム」がやってきてしまった。好機がその後すぐにやってきたのに、しかしそんなことは誰も予測はできません。

もし、このバンドがこのまま活動をしたら、黒夢よりも、もしかしてL'Arc~en~Cielよりも、活躍してたかもしれません。もしかしてGLAYよりも。

そんなことはなかったかもしれないです。しかしそれすらもわからない。でも、「たられば」が止まらないのです。

 

そしてなぜ解散したんだろうと、邪推もしてみました。一部でうわさですが「不仲」というのもありました。が、自分が考えたのは、このバンドの行く末は、このまま行けば「普通のバンド」になっていただろうと、予測しました。スーツを着て、髪色も落ち着き、一般的な人気も得ることができた。Yowmayのボーカルは、一般受けするものだと、僕は思います。メンバーのルックスも、良かった。それも目に見えた事実です。

 

しかし、そうはなりたくなかったのかな?普通になりたくなかった。自分達の未来が見えてしまった。違うようになりたかった。それは、その後のメンバーの行く末を観てのことでもあります。これは、あくまで邪推です。

というわけで、終わりです。ヴィジュアル系ネタもそろそろ付きそうになってきました。偉大なるノンフィクション、ヴィジュアル系そのものの言葉だと思います。

 

終わり