さわやかトラウマ日記

さわやかな音楽ブログです from 2004


さわやかでまえむきな人間になりたい男が
好きな「文化」を語る。
そんなブログです。from 2004yaer。

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30男が泣きながら読む、心の支えにしている本

それは叶恭子の「知のジュエリー12ヶ月」
こちらのブログで存在を知って、何か自分の中でハジけるものがあり、矢も盾もたまらずに本屋で購入しました。
よりみちパン!セというシリーズの中の一つで、主に中学生以上の女子に向けてのシリーズらしく、この本も叶恭子による豪華なジュエリー自慢などではなく、中学生以上の女子に向けて書かれた、格言本というか、叶恭子からの「言葉」が、日めくりカレンダー形式で綴られています。
しょっぱな見開きから

わたくしは自分の価値観で生きています。
いろいろなことを言われているのは知っていますけれども、
それによってわたくしの価値観や生き方を
変えるつもりはありません。たとえ、そのことによって
誰からも好かれないとしても、かまわないのです。

とキョーレツ!
どうYO
これどうYO
自分の生きる世界は、ただただ狭く、狭いながらも、色々気を使って、あれこれやあれやこれや。
こんな風に生きてみたい。生きてみたいけどできない。
叶恭子、だから出来ること?だから言えること?
しかし、この本は女子中学生向けだけあって、より深いところまでえぐってきます。
その深さは30男にも響いてくるのです。

宿命と運命


世の中には、二つのことがあります。
変えられないことと、変えられること。
変えられないことの一つは、自分の「宿命」です。
変えられることの一つは、自分の「運命」です。
変えられないことに執着するのは、
エネルギーの無駄遣いです。
変えられない中でどうするべきかを、考えましょう。

宿命は変えられない。
でも運命は変えられる。
そんな価値観、初めて接しました。
運命は変えられる。
宿命は変えられない、それに執着するのは無駄!
上記の文は「美」のカテゴリの中にあるので、所謂「お顔」とか「背の高さ」とかそういった事への
暗喩なのかもしれませんが、人生全体においても言えると思います。

スタートする場所

「あなた」は「あなた」であって、
他の誰でもありません。
あなたがあなたにしかない魅力を育て、
あなたにしか実現できない幸せを生きるためには、
「自分と人とはちがう」と思うところから、
スタートするしかないのです。

ううう
自分は他人ではない。
そうでした。
本当に最近、そう思います。
自分は人とはちがう。
自分は他人ではない。


この本で叶恭子は「自分の幸せの価値観は、自分で決めるべきであり、他人との比較などもってのほか」という、とにかく自我を確立し、美意識として昇華させる事に重きを置いています。もちろん、他人を尊重してこそのものである、と説いてはいるのですが。
自分を取り巻く小さなサークル、それがどんどん自分を苦しめて、自分が自分で無くなるという意識を自分は持っています。
失敗。
そう、失敗してしまったのです。
人生における失敗。
その代償は今までに服用したことのない薬になって、自分に還ってきました。

朝という希望


みずからの失敗から、嵐のような混乱を招いてしまい
その混乱の前で、絶望に打ちのめされた思いで、
ただ立ちつくすしかない日もあります。
そのような日は、次の新しい朝が来ることが
心の底から恐ろしいものですが、本当は、
朝が来ることそのものが「希望」でもあるのです。

「きっと朝は来る」なんていう軽い希望の言葉を見るたびに、けっと唾を吐きかけたくなるような気持ちになりますが、何故か叶恭子からこう言われると、すっと入ってくるのです。
本当の絶望を彼女は知っているからでしょう。
来て欲しくなくても、朝は来る。ならばそれを希望と受け止めても、悪くない。
僕もそう思います。
性別、年代問わず、人生に迷っている人は読んでみてはいかがでしょうか。