さわやかトラウマ日記

さわやかな音楽ブログです from 2004


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裏原点〜解説の章その1

前回(http://d.hatena.ne.jp/maemuki/20101027/p1)の裏原点
Twitterで沢山の方から反響をいただきました♪ありがとうございます。
今日、本当は分刻みで遊びとかパーティの予定が入っていたんだけど、全部台風で中止になったし、よく考えたらそんな予定は一切無かったと水を一杯飲んで一息ついたら気づいた(タスケテ。。。)ので、せっかくだから何故選んだのかを解説しますね。
【収録楽曲】

1. 息耐えた神様 / Deshabillz(アルバム:「精神離脱者」より)

↑精神離脱者(ノーマル) って通常版ってことなんだろうけどなんかシュールw

■原点である根拠■
CDになっているからといって必ずしも完全ではない。大いなる破壊行為。神は死んだ。聴く者を精神離脱させて隔世たる領域に送り込んだ戦犯。神は死んだ。

解説:「精神離脱者」を買った時、まだ僕は純粋だったんです。Deshabillzは「ショックス」にも載っているし、聴いたことないけど、なんか衣装は血まみれだし、きっと素晴らしいんだろうと思って、買ったんです。そしてCDを再生した途端、あのSHUN様の素晴らしすぎる素人ボイスで
「かみは死んだぁ〜 せいしんりだつした いま、しんだぁ〜」
と流れてきた途端、終わらない悪夢が始まったような気がします。苦手だなあと思っている友達の嫌な面をついに見ちゃったかのような気持ちになりました。まさに精神離脱。更に「こんなショボイのが3200円もしていいのか」と憤りました。と、同時に「なんだ世の中結構ちょろいなあ こんなレベルでもCD出せるのか」と体の力が抜けました。それはシーンに対する信頼を裏切られたと感じた脱力感からきているのかも。まさに「神は死んだぁ〜」です。その後、インターネットが発達した時代になり、デザビエを真剣に好きな人がいるという事実をレビューサイトなどから知り、もう一度聴いてみたところ、その頃には自分の耳もほどよく腐っていて、「いいじゃんいいじゃん!かみはしんだぁ〜」と、新たな価値観に気づくきっかけになったんです。それが良いのか悪いのかはよくわかりませんが、かみはしんだぁ〜ということで。


2. 狂死曲 / Madeth gray'll(シングル:「十字架の結末〜第二の悲劇〜」から)

■原点である根拠
ヴィジュアル系の一番濃い部分を濃縮(ていうかパクr)したら、やっぱりB級でした。その偉業を忘れてはならない!

Madeth gray'llに関しては、語れるほどの何かを自分は持っていないような気がします。
しかし自分の中で「ヴィジュアル系」のフォーマットといえば、やっぱりこのバンドです。発狂!地下室!残酷!血塗れ!せっかくだから目をくりぬいちゃった!エナメル!色髪!音痴!ヘタクソ!メロディアス!でもどっかで聴いたことあるフレーズ!とりあえずシャウト誤魔化死!どれをとっても最高ですね。
「十字架の結末〜第2の悲劇〜」だけボーカルの翡翠様が奇跡のような天才ボーカリスト振りを発揮していて、とても聴きやすいんです。以降の音源、全部いつもどおりの音痴なんですけど、いや、好きなんですよ!ほんとに!「狂死曲」はその中でもいろいろ分かりやすい曲、ということで。3拍子、逆ダイ煽りシャウト、内容は無いけどとりあえずダークな歌詞、恥ずかしい語り、どれも最高です。


3. 性的緊張インプラント / 蜉蝣(シングル 「発狂逆立ちオナニスト」から)

■原点である根拠
V系にエログロを「モテ」に適応した形で持ち込んだ。ボーカルの確変。

未だに大佑さんが亡くなったなんて信じられないです。The Studsが結構好きだったのでなおさらショックでした。
この曲を選んだのは上に書いた根拠の通りです。とにかく当時の蜉蝣は輝いてましたね。エログロなのに、それに女の子がキャーと反応して、むしろそういうところが良い!なんて凄い事だと思いますよ。あとやっぱり大佑さんのボーカルが見違えるように上手くなったのも凄いと思いました。以降、物凄いヘタクソなボーカルのバンドが出てきても「大佑みたいに上手くなるかも?」とか思うんです。まあ、ほとんど下手なままなんですけどね。本当に、お悔やみ申し上げます。


4. DANCE ROMANESQUE / nuvc:gu (アルバム「SENSUAL WORLD」から)

■原点である根拠
よく考えよう お金は大事だよ という観点から

nuvc:guというかvogueですね。ほとんど忘れられている(だから選んだ)のですが、vogueはまさに「天下を取る」勢いがありましたね。マイナーかもしれませんが、wikipediaにはちゃんとありますね。インディーズの時から、ボーカルのCHIKAのカリスマ性と、YOSHIKI様とTOMMY天皇をバックに付けたその威力、ダンスビートを本格的に導入したヴィジュアル系の範疇ではあまり無かった音楽性で、シーンを乗っ取る勢いすらありました。そんな彼らのポリシーは「インディーズではCDは出さない」というものでした。「最近のバンドって、すぐCD出すじゃないですか。ジャケットもキレイで、でも聴いてみたらアレ?って。そういうのが多いから、自分達はメジャーデビューまで出さないことにしたんです」みたいな事を、CHIKA様仰られていました。
素晴らしいですね。でもCHIKA様、Deshabillzの記念すべき1stアルバム「神従者」をプロデュースしたのはアナタでしたよね!?覚えてますよ!アレこそ「聴いてみたら、アレ?」の最たるものですよ!まあいいか。メジャーデビュー後、1stアルバムの売上もまあまあだと思ったのですが、その後トラブルに巻き込まれて失速。やはりインディーズでCDを出して、お金の流れを明確にして、利権の調整をしておけば、今頃表の「原点」に入っていたかも。。。惜しいバンドでした。


5. 薔薇は美しく散る / LAREINE (シングル「薔薇は美しく散る」から)

■原点である根拠

わざわざソニーの方を指定したのは、上の根拠がまさにそれ、っていうかインディーズの「リリーシャルロット」の音源をそのまま使い回してますよね。さすがKAMIJO様。。。しかしソニー盤は「ベルサイユのばら」の池田理代子大先生がジャケット書き下ろし、コーラスで参加しています。池田先生、当時は東京音大の声楽科に通われていたんですよね。漫画原作者がアニメ主題歌のカバーのレコーディングに参加するって凄く珍しいと思うんですけど。しかもあの「ベルサイユのばら」ですよ。歴史に残る名作ですよ。すごくないですか。音源聴くと、すごくないんだけど。あ、池田先生のコーラスは華麗で優雅で素敵です。


6. おもちゃのミーシャ / Noir Fleurir (アルバム「Millennium〜黒き華の千年期」から)

■原点となる根拠:キーパーティーだから その1

7. SUICIDE〜洗礼の章 / Aliene Ma'riage (アルバム「les Soiree夜の舞踏会/洗礼の章〜生誕篇」から)

■原点となる根拠:キーパーティーだから その2

やはり「ヴィジュアル系の歴史」で外せないのはKEY PARTY!「むしろ外してほしい」と内心思ってる人は沢山いそうですね。その苦味こそヴィジュアル系!世紀末に突然現れた感のある、みんなダーク!みんなヘタクソ!そしてなんかみんな似てる!というインスタントなダークをお茶の間、というかテレビ埼玉あたりで賑わした謎のレーベル、KEY PARTY&エナメルレコード!バックというか母体はTears musicあたりだと思います。藤原さん、もう一度やってくれないですかねえ。まだ優朗さんもいるし。篠崎さんはどうなったのかな?そういえば篠崎さんがやっていたバンド殺戮党&s1Wのアルバムタイトルは「KEY PARTY」でしたね。
上の2バンドのこの曲がキーパを象徴する名曲ですね。みなさんも好きだったのでは?Noi'xとかEliphas Leviもよかったね。本当はEliphas Leviの「マロリー夫人の秘やかな欲望」にしようかと思ったんです。あの間奏のピアノの音のショボさ・・・ボーカル、じゃなくて歌人(笑)Keiの秘やかな音程。。。最高ですね。ヴィジュアル界のおニャン子クラブ(と当時ひそやかに思ってました)は、華の命は短いように、あっという間に散って、消えて無くなってしまいました。


8. LUCIFERという名のお人形 / Fiction(アルバム「 LUCIFERという名のお人形」から

■原点となる根拠:http://akasaka.cool.ne.jp/worldend1/

FictionはLUCI'FER LUSCIOUS Violenoueさまが、一時期組んでいたバンドです。LUCI'FER LUSCIOUS Violenoueは80年代(!!)からされていてる偉大な女性のボーカリストです。
本人もそれを自負していたのか「私はヴィジュアル系には興味ありません マーク・アーモンドとか好きで・・・」とか雑誌で言ってましたね。そりゃ嫌わr(以下略)
昔は「Gilles LOVES」ってバンドでしたね。Fictionを経て、ソロ活動をされて、その後、池袋で占い師をされてましたね。今はどうしてるのかな〜?
ひとことでは言えない、深い方なので、奇跡的にまだ残っているご本人様のページ(上のURL)をご覧下さいね。
とにかく上のページはディテールの作り込みとナルシスティックな空気感と独特の美意識に酔います。素晴らしいです。
上のページが完璧な幻想読本だとしたら、彼女のCDやビデオなどの作品は、正直にいうと「現実」って感じかも。
なんとなくわかってくれる人はわかってくれると思います><
「LUCIFERという名のお人形」はルシファー様の長すぎるキャリアの中でも、光り輝く代表曲ですね。カラオケにも入ってます。


9. Keen Kiss Me / Silver Rose (アルバム「Keen Kiss Me」から)

■原点となる根拠:全ての名古屋系はここから始まった!黒夢は岐阜ですよ!頂点を目前にして惜しい解散。。。

ちょうど黒夢と同時期に名古屋から全国に向けて活動をしていた、幻のバンドSilver Rose
ルックス、楽曲ともに大物オーラを漂わせていたのに、内紛により解散となりました。今、聴いても「このままメジャーに行けば武道館くらいは行けたかも」くらいの勢いは感じます。V系インディーズのバンドでこれ以上の「惜しい解散」って無かったような。ただし、この「Keen Kiss Me」の帯コピー「あったまキーンになればいい」は黒歴史です。


10. 嘔吐 / Cali≠gari (アルバム「第2実験室 改訂版」から)

■原点となる根拠:普通から異端への軌道修正の例として優れているという観点から

この曲に関して、ギターの桜井青さんはこんなことを言ってました。
「(Cali≠gariが)このままいっても、『わたしが好きなバンド』のひとつで終わるところだった。この曲が勝負だった」 
平凡なV系バンド(当時からちょっと変だったけど)のひとつだった、ショボいV系のバンドのひとつだったCali≠gariが浮き上がるためのコアとなったのがこの曲なんですね。「コアを作る」って結成当初に無意識にはおこなうけど、その後おざなりになるバンドが多い中で、果敢に挑んでよかったですよね。まあ「第2実験室」はこれ以外にも変な曲多いですけど。
コアを作って、広げていくっていう方法を取った有名バンドといえば黒夢ですね。「徐々にポップにしていった。順番に聴くとそうなってる」と仰ったのはくちびる高校の清春先生ですね。確かに。。。
最近はこういう手法を取るバンドが少ないですね。
コアな衣装から徐々にホスト、メンズナックル系になっていくバンドなら沢山ありますけど。。。


つかれたので、後半はまた今度にします。いつもながら乱文で申し訳ありません。

続き
裏原点 解説の章 その2
http://d.hatena.ne.jp/maemuki/20101102/p1