さわやかトラウマ日記

さわやかな音楽ブログです from 2004


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Negicco「アイドルばかり聴かないで」 ”アイドル”は”アイドル”だけのことでは無いと思います!


Negicco / アイドルばかり聴かないで MV(full ver.)

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アイドルばかり聴かないで

アイドルばかり聴かないで

 

 

僕は、アイドルが好きです。昔からです。初めて買った「レコード」は、小泉今日子の「スターダスト・メモリー」でした。親に買ってもらったのです。小学校2年生くらいの時でした。

当時は歌番組もたくさんやっていて、それも観ていましたがが、一番好きだったのは、土曜日の昼にやっているカウントダウンのラジオ番組でした。

そこで、興味を持ったのが、テレビでは流れない、テレビでは見たことのないアイドルたちの曲でした。今でも、覚えています。

その後好きになったのが、南野陽子光GENJI全盛の頃だったと思います。他にもいろんなアイドルばかり、の時代でした。

テレビにも、今では考えられないくらいに「アイドルばかり」の時代でした。今でもそうなのかもしれませんが、質が違います。みんな「個人」のアイドルだったのです。今のように束になっているのは、光GENJIおニャン子クラブおニャン子クラブは「個人」の活動もたくさんしていた。そちらがメインではなかったといってもいいくらいです。だから、今とは違うのです。

その後「アイドル」は衰退しました。アイドルばかりの時代ではなくなりました。

 

僕も「アイドルばかり」ではなくなりました。時代がそうなったからではありません。きづくと、違う「アイドル」が見つかった。

そこから、たくさんの自分に取っての「アイドル」が見つかったのです。

 

更に、少し大人になった頃、「アイドル」が復活しました。モーニング娘。です。

久々の感覚に、僕は、嬉しくなり、いつの間にか応援するようになった。それはテレビ番組「ASAYAN」の影響も大きかった。それも、あります。

 

しかし、その頃僕は「アイドルばかり」ではなかった。もういろんなアイドルがいた。音楽を聴く幅が広がった。

更に趣味は広がり、洋楽、ロック、US UKのインディーズの音楽、ボサノバ、ブラジル音楽、フレンチポップス、メタル、ハードコア、カオティックハードコア、ポストロック、マスロック、そしてアイドル80年代の売れなかった女性アイドル、オンチアイドル、それ以降の大人数アイドル、ハロープロジェクト、チェッキ娘、浜崎あゆみ宇多田ヒカル、そして一番大事なクラシック音楽!等々。そして、フリッパーズ・ギター小山田圭吾小沢健二

その他、ヴィジュアル系もそうです。なんだかんだでずっと好きでいた。mana様。

 

「アイドル」がたくさんいるのです。ほんとうに、でも「アイドル」の音楽ではない。だけではないのです。

正直、飽きっぽいだけなのかもしれませんが、その時々でいろんな「アイドル」がいたということは、僕にとっては真実であります。自分の「アイドル」は常に入れ替わってきた。

 

この「アイドルばかり聴かないで」は小西康陽の作詞作曲の曲です。

歌詞を読むと非常にわかりやすく、公式のコピーそのもの。

小西康陽氏プロデュースによるNegiccoの新曲「アイドルばかり聴かないで」 アイドルファンのボーイフレンドを持つ女の子のもどかしさをキュートに歌った楽曲

 のように、聴こえます。

小西康陽の曲には、かならず他の意味があると、いつも感じています。

「ハッピーでラッキー」みたいに見せかけて、本当はまったく逆のことを表現しているといつも感じています。でも、サウンドは「ハッピーでラッキー」で「オシャレ」意外の何者でもない。

なぜ、そんなことをするのか、わかります。彼はいろんな音楽を聴いていた、映画音楽や60年代のポップス、その他多数、その結果、今のような小洒落た音楽ができるようになった。とても素晴らしいもの、提供する音楽もそうです。凄く評価されてきた。

それは彼が「自分のアイドル」ばかりを聴いていたからではない、からだと思います。

 

彼が「アイドル」が好きではない、それはないと思います。凄く好きだと感じます。この曲を聴けばわかります。現に「アイドル」にたくさんの名曲を提供しています。そして理想のアイドルは小泉今日子という発言もありました。声も姿も全て好き、と。彼の年代は「アイドルばかり」の頃でしたので、当然だと思います。

 

でも「アイドルばかり聴かないで」になってしまった。

この曲にこのような節があります。

 

ふつうの人は

CDなんて

もう買わなくなった

 ここに、彼の心の叫びがあると思います。

確かに、僕はCDを買わなくなりました。それは自分だけではないと思うかというと、そうです。CDの売り上げは年々減っている、ニュースにもなっています。数千枚1週間に売れれば、オリコンの上位にランクインできる時代になってしまった。それでも「オリコン上位」がプロモーションの常套句として利用されている。昔よりは威厳はなくなったけれども。

だから「アイドルばかり聴くな」と、言っているようにきこえてしまうかもしれない。握手に関しての言及もあります。でもそれだけではない。

 

僕は「アイドル」は数がいれば、いるほど良い、と思うのです。

この曲は、その時の「自分のアイドルばかり」を聴かないで、という意味だと感じています。

アイドルばかり聴いていると だんだんバカになるんだよ

バカ=盲目のことだと思います。自分のアイドルの生み出す価値観にだけに埋没してしまうこと。気付かずにだんだんそうなってしまう。

アイドルばかり聴いていると 身体に悪いことだらけ

 「自分のアイドルばかり」聴いていると、聴覚や感覚が退行してしまう事に対する危惧だと感じます。最終的に行き着くところは、リスナーとしての無自覚な死、です。身体に悪いことだらけ。

アイドルばかり聴いていると

体脂肪にも

血圧にも

よくないのよ

ざんねーん!!

 自分のアイドルばかり聴いていると、どんどん脂肪が消化されず、同じものだけが溜まって「血」が流れなくなる、それはよくない。ざんねーん!!

 

なんていうのは僕の意見です。この曲は最終的には「そんなにアイドルが好きなら、じゃあnegiccoにしてね!」で終わる曲です。

結局そうなのです。この曲は彼がプロとしてアイドルに提供をした曲、アイドルを否定するわけがない、でも「アイドルばかり聴かないで」と言ったのは、そういう意味があるのでは、と感じています。

 

おわり