さわやかトラウマ日記

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【ライブレポート】「アメージング!」ヘナート・ブラス Renato Braz 来日公演 at Book cafe NABO 上田市

今日、僕が住んでいる街で「ヘナート・ブラス」の来日公演がありました。

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たまに行く、ブックカフェ「NABO」というところの開催でした。

正直にいうと、誰かはわかりませんでした。しかし、ブラジルのアーティストの来日公演だということがわかり、行こうかなと興味を持ちました。

Renato Braz (ヘナート・ブラス)
1968年サンパウロ生まれ。1996年のデビュー・アルバムに収録された曲"Anabela"の大ヒットでその美しい歌声が注目を浴びる。2002年のビザ・ブラジル音楽賞の受賞によって一流アーティストの仲間入りをし、音楽界にその名を広く知られるようになる。2004年にソプラノサックス奏者ポール・ウィンターと共演してアメリカでのデビューを果たし、2008年のポール・ウィンター東京公演にもゲスト出演。2017年にはミルトン・ナシメント、シコ・ブアルキ、ミウーシャといった重鎮をゲストに迎えたアルバムを完成させ、名実共にブラジル・ポピュラー音楽の第一人者となる。
▼アルバム"Saudade"より「Anabela」
https://youtu.be/2iD2EC1wApg
 
▼アルバム"Saudade"より「Beatriz」
https://youtu.be/QYPZ8lbD3vI

会場のブックカフェ「NABO」はとても素晴らしいところです。

www.nabo.jp

このど田舎上田市において、ありえないくらいのオシャレな空間があるということも素晴らしいですが、もっと素晴らしいのがここは基本的に古本屋なのですが、ただ古本を置いているわけではありません。店員さん、または、経営元の古本流通大手の「バリューブックス」によるセレクションによる本が、たくさん並んでいるのです。そしてその本も廉価なものばかり。某ブックオフよりも、確実に良い本ばかりがおいてあります。僕もつげ義春の「貧困旅行記」という本をここで買いました。ハードカバーでお値段300円税込みでした。

 

ということから、ここの場所への信頼もあり、事前予約ができたので、予約をしました。

 

今日の上田市はほんとうに寒いです。今から「ブラジルから来たアーティスト」がここでライブをするなんて信じられないくらいに寒いです。しかし、これでもまだ今日はマシな方なのかもしれない。僕は自動車の免許を持っていません。移動は全て自転車です。この季節は本当につらいのです。でもその辛いのにも少しづつ慣れてしまった、というより幼いころはもっと過酷なところで生活をしてたのだから、其れを思い出してしまったのかも、なんて考えながら、会場につきました。

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会場には沢山の車が止まっていました。この素敵な入り口の真横に自転車置場があるのですが、そこに入るのが大変でした。こんな事は初めてでした。

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ここは古民家を利用した場所で、吹き抜けで2階の天井が見えます。この写真だけを見ると、ガラガラのようにみえるかもしれませんが、まだ開演前で、実際には壁側の席は埋まっていて、細長い入り口がわの飲み物を提供するカウンター付近には沢山の人がいました。

ここでは、おいしいブレッドも売っていて、日によっては朝食のサービスもあるようです。それはこの前に行った「上田映劇」の「映劇ごはん」でおいしい鶏のお粥を提供していた方です。行ってみようかな。水曜日の朝はたぶんいつも休みだから…。

 

会場には、もうヘナート・ブラスは当然いました。大柄で長髪ですが、とても優しそうな人です。ニコニコしていて。僕が席に着くと、後ろにお母さんがだっこをしている赤ちゃんがいました。僕が「わあ赤ちゃんだ」と思い、見つめていると、赤ちゃんが笑ってくれてわあ嬉しいなんて思っていたら、大きなヘナート氏もやってきて、赤ちゃんと戯れはじめました。赤ちゃんは引き続き嬉しそうです。

今日は、良い日になりそうだと思いました。

 

そして、ライブが始まりました。ギターを構えて席に座る。ギターの弾き語りです。

「弾き語り」というジャンルの音楽は、実は、僕はかなり見下してしまっているジャンルです。「語り」が主役ではない、語っていないお仕着せの歌に、「弾き」が弱い、形通りの基本的なコード使うばかりの、楽器ができない人しかなやらない、退屈な音楽だと思います。

しかし、「ボサノヴァ」または「ブラジル音楽」はそういう音楽ではないということも、わかっていました。

はじまってすぐにわかったのです。これは素晴らしい音楽だと。

ヘナート氏のボーカルは、父性に溢れた、慈愛に満ちたものです。広くはない会場でも、それ以上にそれが響きわたってしまう。そして、ギターはもちろん、もう聞き飽きた「ギターの弾き語り」のようなものではありません。ボサノヴァ、ブラジル音楽、ラテン音楽では当然の、高度なコード進行、Aメジャーでも、ラドミだけではない、真ん中を引いて、その上の音を足したりするのです。ボーカルは、それを邪魔しない、どころか、ボーカルを含めての和音構成がされている、と感じたのです。

 

そんな理屈を超越したもの、そんな音楽体験ができたことが僕は嬉しくて、終始幸せな気分に浸れました。中には、ラテン音楽において薄いうっすい知識しかない自分でも知っている曲が混ぜられていました。編成は違っても、そのような曲を生で聞く事ができて嬉しかったのです。

音楽ってすばらしいな、と改めて思いました。地球の裏に住んでいる人の、生の音楽がこんなど田舎で聴けるということ、今日はきてよかった、と本気で思いました。

と、同時に、このような音楽に触れ合える機会が沢山あった場所にいた自分、そこに今、いない自分にも気づいてしまったのも事実です。機会損失、という言葉はふさわしくないかもしれませんが、あきらかに、機会を損失してしまっていた、と気づいたのです。

 

ヘナート氏がギターを外して、小型のタンバリンを持ち、タンバリンで指でリズムを刻んで、歌を歌った時もありました。それが素晴らしかったのです。サンバの曲でした。サンバを指で刻んで、歌も譜割りが細かいサンバ調です。ギターがなくても、ラテン音楽は成立するんだ、ということを知りました。

 

また、サービスで日本の曲「ふるさと」や「子守唄」を披露もしてくれました。しかしやはり普通のコードではなく、そこはもう天然でそうなっているのかな、と思いました。この曲の前には「子供のために歌う」ということで、会場にいたお子さん2人そして先程の赤ちゃんを指をさしたり、していました。普通にいいなと思いました。ほんとうに彼は良い人なんだ、ということ。それが素直に受け止められました。

 

そして、3回のアンコール!に応えてくれて終演しました。帰り際、ヘナート氏が出口付近にいたので、自分から手を差し出し、握手をしました。

「あAmazing!」と僕はいい、彼は「Thank you」と笑顔で返してくれました。

 

くそ寒い暗黒の上田市を自転車でかけぬけながら、僕は思いました。

「今日は素晴らしかった!」「音楽ってすばらしい!」「ヘナートさんにアメージングって言えてよかったなあ」「ブラジル音楽もっとべんきょうしたいーー」

 

そんな、素直な感動をして、良いのでしょうか?良いのです。良かったから。

ああ、良かったです。Amazing!