さわやかトラウマ日記

さわやかな音楽ブログです from 2004


さわやかでまえむきな人間になりたい男が
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【雑誌】本当は「FOOL'S MATE」のライターか編集者になりたかった

FOOL'S MATE - Wikipedia

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僕は音楽雑誌が好きでした。これを読んでいる皆様と同じように。

 

始まりは、ロッキンf、そしてSHOXX、ヴィシャスなどのその後の「ヴィジュアル系」を作ったものから、その後はバンドやろうぜ、J-ROCKmagazine、米国音楽、クッキーシーン、音楽と人ミュージック・マガジン、その他、もう思い出せないほどに、いろいろな音楽雑誌を読んでいました。

「ムック」と呼ばれるような宝島社からでている「音楽誌が書かない〜」シリーズも好きでした。

 

そして一番、僕が「好き」と言える雑誌が「FOOL'S MATE」でした。

僕が読みはじめたころはもう「大きいFOOL’S MATE」の頃です。表紙はいわゆる「元祖ヴィジュアル系」の人たち。巻頭の広告やインタビューもその面々でした。

僕が関心を持ったのは、巻頭の人たちではなく、白黒のページに載っている怪しげな日本や外国のバンドの記事と、広告でした。なんなんだろうこのわけのわからない人たちは。他の雑誌には載っていないものが、沢山載っていたのです。

そして、下北沢の古本屋、「小さいフールズ・メイト」とがたくさん売っているところがあり、その時に自分が追っていた80年代のネオ・アコースティックニューウェーブの記事、日本のアンダーグラウンドシーンについて沢山載っていて、フールズ・メイトの本当の正体を知ることができました。

当時のフールズ・メイトは、細野晴臣と初代編集長の北村昌士のラテンミュージックに関しての難解な対談や、「クルーエル」レーベルの主催、瀧見憲司のアルバムレビュー、そしてイギリスのチェリー・レッドの「el」について解説など、興味深いものばかりで、感激しました。

 

雑誌の良いところは「その時に自分が興味のないもの」と「ちょっとだけ興味があるもの」の情報が沢山載っていることだと思います。

Webは「興味のある」ものしか目に入ってこない。SNSでもある程度タイムラインは「自分好み」のなっているから、Web上でクリックする内容も、そうなります。

 

でも、もう雑誌の文化は失くなってしまった。僕も買いません。

フールズ・メイトも失くなってしまった。

 

いつか自分もそこで記事を書いてみたい、と当然に思っていました。しかし実行には移せなかった。

僕には上記に書いたような雑誌に執筆をするような知識がない、と思い込んでいたのです。しかし、自分にはいつの間にか、それに値する知識と音楽経験があった、ということに、このブログを作っていて思ったりもしたのです。文章力には自信がありませんが。

 

もっと自信を持って、行動をしたらよかった。音楽でもそうです。

「批評する人はその対象に関わってはいけない」という不文律を気にしていたのかもしれないです。結果、どちらにも関わらなくなってしまった。

 

Web上での執筆というものの機会も実はありましたが、僕はそれを選択しませんでした。「フールズ・メイト」のような場所だったら良かったのですが。そのような場所が見つけられないからです。そして、もちろんブログのように自由には書けない。

それが自分のプレッシャーとなり、できないかな、と思いました。だったらここでいい。今もそのように思っています。

 

こんなことを言ってはよくないかもしれませんが、今のWeb上での音楽サイトに見る価値のあるところは殆ど無い、と思います。昔は個人のホームページなど、面白いものがあり、今の商業サイトの全てがそれに劣ってしまう、と感じています。

ブログも、正直面白いと感じるところは、少ない、というかほとんど読んでいません。SNSが隆盛となり、ホームページもブログももう誰もやっていないのではないか、と感じています。発信の質がどんどん薄くなってしまった。そう感じています。

 

僕の救いは、一番の憧れのライター、長澤智典さんが数年前に僕のブログをTwitterで「この人の記事は面白い」と複数の記事を紹介してくれたことです。

先日、自分が高校時代に確かに読んだ「SHOXX」をブックオフで見つけ、そこにMALICE MIZER、BAISER、デザビエの記事、巻中の白黒ページの記事を、長澤智典さんが執筆していました。

それを光栄に感じると共に、やはり後悔しました。

ライターになる資格が、自分にはあったのではないかと感じたからです。

 

でも、もう遅いのです。発表する場が失くなってしまった。おこがましいのですが、自分が文章を書く価値のあるところが、もうここしかなくなってしまった。と感じてしまっています。もう遅い。

本当に、後悔しています。雑誌に自分の文章を載せたかった。夢は夢のままです。

 

終わり