Zi:KILLの「NO MORE TO SAY」は高校生の当時によく聴いた曲でした。アルバム「IN THE HOLE」に入っていた曲です。もう何年前なのか、1992年の当時に購入して聴いたので、そのとおりです。16歳くらいでしょうか…。
アルバムの中でも、特に目立たないひっそりとした曲でした。でも、僕は一番好きでした。
NO MORE TO SAY/ZI:KILL - 歌詞検索サービス 歌詞GET
ざわついたこの胸の中 夢の中包まれてくよう
目の前の小さな影が 僕の中に襲いかかるよ
歌詞をよく覚えています。
ひっそりとした悲しみ、不安がそっと、描かれています。
絶望ではなく、少しの不安が、大きなものになってしまうのかわからない。けれども何かが襲ってきて、潰されてしまうよう、そんな心象風景が伝わってきます。
16歳くらいだった自分が、己の若さというものを、自覚しはじめた時のだったのかもかしれない。
もう、子供ではなくなっている自分を、ここに感じていたのかもしれない。
もしかしたら、なんて、自分の将来を考えて初めていたのかもしれない。そしてそれを不安に思っていた。
こうなってしまうのかな、この歌詞のような、この薄ら哀しいメロディのような人生になってしまうのかな。
呼び返しても もう帰れない とけてしまえば
あの空の中 鏡の中に もう戻れない
不安は的中してしまった。なんて、思いたくないけど。あの時の彼が思い描いていたような事があったのか、なかったのか。
何も言うことは無い。
これ以上何も。
「NO MORE TO SAY」
そんな事を思ってしまう、ほんとうに寒い夜です。
ほんとうに、寒い夜です。
朝が、早く来ますように。温かい朝が。