さわやかトラウマ日記

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【お経ジャズ!!】Nam Jazz Experiment 「信心」と「ジャズの神秘性」を融合させたクールなバンド!

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すごいかっこいい、素直にかっこいいジャズ・プロジェクト「Nam Jazz Experiment 」発見しました。まだ知ったばかりなので、レビューというよりも、自分 の備忘録のような感じになってしまいますが、ここに紹介いたします。

知ったきっかけは、永遠の憧れ(フリッパーズ・ギターがいたから)のレーベル、ポリスターさんのYouTubeのチャンネルをフォローしていたので、そこから知りました。Nam Jazz Experimentの音源はポリスターから出ていました。そしてこの動画を見ました。


Yokuryoshu -欲令衆- / Nam Jazz Experiment【Official Music Video】

「どうせ”いなたい”のがでてくるんだろう」

 

JAZZを標榜しているとはいえ「どうせいなたいのがでてくるんだろう」という悲観的な面持ちで聴き始めてしまったことを告白します。なぜそのような告白したのか。それはそんな予想を覆すほどの、素晴らしいかっこいい音楽だったからです!

 

ファンクのビートで構築された、サックスとトランペット、キーボードとベース、ドラム、そしてお経も流れている音楽。自分にとってはお経は違和感を感じませんでした。

それは、あまりにもバックのトラックが洗練されていて、なおかつ、JAZZ本来の持ち味である冒険心も活かされているからです。すごいですね。

お経もただ読み上げているだけではなく、ちゃんとお互いに譜に合わせているのかなと。そしてグイグイと引っ張っているのは、これが単なるライムなどではなく、ここに宗教的な背景があるから、なのかなと思いました。

また、音楽的にもきちんと配慮されているのかなと感じました。

音楽的にもきちんと配慮

住職によるお経には、音程があり、この曲の間では一定になっています。自分には、主に「F(ファ)」の近辺の音程になっていて、それに合わせて、バンドはB♭、シ♭が主体になっているコードを使っているように聞こえました。B♭を構成する音はB♭ーD♭ーFーAなので、お経とバンドが合わさっても違和感が無いのかなと感じました。

 

また、このバンドにはギターがいません。それも功を奏していると感じました。もしギターがいたら音域がお経とかぶさってしまいます。またギターのカッティングがこまかくてお経を阻害する気がします。和音をサポートする面で、キーボードはいますが、基本的にキーボードはロングトーンなので、リズムはあまり乱さないのと。使う音域は幅広いです。なので、それも良い効果なのかなあと。

お経を唱えているのは

お経を唱えているのは、神奈川県海老名市にある妙常寺の本良敬典さんです。発案者はこの方?なのかな?ちなみに妙常寺は日蓮宗のお寺です。

www.myojoji.com

1982年1月18日生まれ。日蓮宗宗立学寮で4年間修行。日蓮宗信行道場での修行。日蓮宗大荒行堂での寒百日修行。若干24歳の時、34代目妙常寺住職となる。
現在、ベトナムカンボジア、インド、ヨルダン、パレスチナ難民キャンプ、イタリア、スペイン、キューバ、南極など25カ国以上を巡る放浪の旅から戻り、日本の海老名で平日は保育園・幼稚園の仕事。土日はお坊さんの仕事をしている。
仏教が「自分の力で今を幸せに生きる方法」だという事を知ってもらうためにお坊さんをしている。

 妙常寺のホームページの住職のプロフィールにこのような件があり、興味を持ちました。平日は保育園幼稚園に勤務、保父さんなのかしら?土日だけお坊さん。素敵だと思いました。お寺って儲けているという偏見がありました。。

しかし「布施について」という項目の中に、こうありました。

また法号(戒名)はお釈迦様の弟子としての名前です。
妙常寺では法号は妙常寺で行う年間行事の出席数で決めています。
(毎回受付にて出欠席を確認しています)
ですので、当寺院では戒名料は存在しません。

 戒名料が発生しない。。戒名料は寺院にとって、とても大きな収入源であると、島田裕巳著「葬式は、要らない」という本に書いてありました。

葬式は、要らない (幻冬舎新書)

葬式は、要らない (幻冬舎新書)

  • 作者:島田 裕巳
  • 発売日: 2010/01/28
  • メディア: 新書
 

 

そこには、戒名を決める基準や必要なお布施の料金の基準は、てきとうなもの。そもそも日本の仏教でしかやっていないと書いてあったのです。

ただ、戒名料やお布施で儲けられないから、保育園幼稚園で平日働いているのかどうかは、わかりません。もしかしたら仏教の考えにより、または個人的な思いからかもしれないですよね!

しかし、個人的にそのような事実は、すごいなと思いました。

 住職が海外を放浪していた

住職が海外を放浪していた、ということも気になりました。

自分が海外、東南アジア諸国などに行った際、またイタリアに行った際に、日本との大きな違いを感じたこと、それは宗教観の違いです。タイ、ミャンマーラオスは仏教国ですが、日本人の仏教への信仰とは、大きな違いがそこにありました。日本の仏教も生活に根付いているのもかもしれません。大晦日、お正月、節分、ひな祭り、その他たくさん。でも、どれも日本人にとってはイベントでしかないですよね。キリスト教が起源であるクリスマス、クリスマスイブ、ハロウィン、その他と同じ感覚なような気がします。そういったものとは、全く違うものなのです。

住職が海外諸国に沢山行ったということは、当然にそのような場面を目撃している筈です。

自分は、信仰心というものが、全くありません。核家族だったということもあるかもしれませんが、家には上にあげたような「イベント」以外には何もなかったです。

海外での宗教観との違いを感じたことで、宗教を信心する人に対して、尊敬の念を抱くようになりました。全ての宗教とその信仰者に対してです。なので、その信仰と向き合った生活を送っている住職がいる「Nam Jazz Experiment 」に興味を持ちました!

 

話しをNam Jazz Experiment に戻します><


Shudara -咒陀羅- / Nam Jazz Experiment【Official Music Video】

 

 

「Shudara -咒陀羅-」は2017年に発表された曲です。これが最初なのかな?まだ3アイテム4曲だけしか出ていないです。まあ、それぞれに活動をしていらっしゃる方たちですので。

しかし、最初からいきなりフリージャズでした。。この後にあるような甘さも無いのがかえって素晴らしいなと。Nam Jazz Experimentのリーダー、作曲を担当しているのは、一流サックスプレイヤーの副田整歩です。洗足学園大学クラシックサックス専攻を卒業、その後、くるりコトリンゴ加山雄三などのバックバンドとして多数出演、などの経歴のあるすごい人です。このバンドでも音楽としての斤地は保ったまま、お経の持つ反復性と、感情を露わにする一面を併せ持った曲を、ジャンルにとらわれずに表現していてすごいなあと思いました。

ドラム、ベースもすごいです。キーボードも。ベースは特にこの曲ではウッドベースとは思えないほどの破壊的、いやウッドベースって本来はある意味破壊的なものだとは思うのですが!フレーズが炸裂しているなあと。感じました!


Flow / Nam Jazz Experiment【Official Music Video】

「Flow」は2019年にリリースされた曲です。電子音、アンビエント的な音も取り入れて

います。展開も多いです。いろんな音楽の場面と、バンドの巧みなアンサブルが楽しい曲です。

基本的にポップですが、洒落たJAZZだけには終わらない終わらせない住職のお経がシブいですね!まさに、JAZZの神秘性と住職の深い御心が、現れていると思います。

 

動画の詳細欄にはお経の内容について、説明がされていました。

お経は、妙法蓮華経方便品第二。(お釈迦様が気づかれた真理の法則ー悟りを開いたものにしか理解できないと今まで明かさなかった、この世の有り様と物事の移り変わりについての真理を解き明かしたお経)

 

 この世の有様と物事の移り変わりについて真理!!を解き明かした!!お経…

 

これは、どんな事なんだろう、宗教的な背景はわからなくても、その事について考えるきっかけになりました。流転する世の中、乱れに乱れて、今、世界がどうなるのかわからない状況ですよね。それぞれの信仰心を無視をするような驚異が、今、目の前にあります。

自分には今、時間があります。かなりとても。非常に頭が暇な畜生(仏教用語)なので、ちょっとはNam Jazz Experimentを聞いて、考えてみます!

終わり