休み休み
有給とは言い難い苦しい休みだけど、休み休み!なので逃避の記録を残します。
今日は、池袋に事前にチケットを取っておいたクラシックのコンサートを観にいきました。
池袋…元、元埼玉県民としては思い入れ深い、そして今は縁遠くなった…捨て去った聖地です。
「ふふ。。俺は捨てた街へ行く男さ・・」とバスの中で陶酔をしていたら、財布を忘れたことに気が付きました…。バスに乗る時はモバイルSuicaを使ったので、気が付かなかったのです。どうしよう。しかしモバイルSuicaだけでなんとかなりそう。大丈夫きっと大丈夫♫
まだ時間があったので、Suicaが使える喫茶店でピザトーストを食べました。味は…イマイチだったかな>< 喫茶店でピザトースト…自分はかつて池袋の喫茶店でアルバイトをしていました。そこでキッチンも担当をしてピザトーストを作ったりしてたのです。
なつかしいなあ〜 でも今日は財布を忘れたので、その店には行けません。残念><
この後、移動中に緊急地震速報が来ていました。その時は新宿駅構内にいたのですが、揺れには全く気が付かず。電車も普通に動いていました。こわい。。
今の池袋ウエストゲートパーク。まるで表参道みたい。。池袋なのに。。と思ってしまいました。
この日は広場では豊島区吹奏楽団によるイベントがあるようで、ステージと椅子が敷き詰られていました。なので平和な雰囲気です。ただし…池袋らしい人たち、喫煙飲酒を路上でしている系のひとたちもちゃんといました><
今日は東京ニューシティ管弦楽団の定期演奏会です。来年4月にパシフィックフィルハーモニア東京管弦楽団に改称をするプロのオーケストラです。年に6回定期演奏会を東京芸術劇場で開催しているとのこと。今日はその1回です。
チケットは一番安い3000円の席でした。3階席の真ん中の端の方です。東京芸術劇場はクラシックのコンサートの為に作られたコンサートホールなので、響きはとても良いと感じました。3階席でも充分な音量と音像が感じ取れました。
プログラムはラヴェルの「左手の為のピアノ協奏曲」と「ピアノ協奏曲ト長調」そしてベルリオーズの「幻想交響曲」です。
ピアノのゲストは福間洸太朗さん。登場した福間さんは3階席からなので表情はわかりませんでしたが、貴公子然としているイメージでしたが、ラヴェルの既知と機知に富みすぎた超絶技巧の曲をとても力強く!弾いていました。
「左手の為のピアノ協奏曲」は、第一次世界大戦にて右腕を失ってしまったピアニストの為に書かれた協奏曲です。そうとは思わせないような演奏効果を狙ったのか、とても演奏が難しい曲です。福間さんは右手は足の上に置いたまま。左手だけで演奏至難なこの曲を、低音から高音まで細かな音符とグリッサンドを華麗に決めていました。
前述のような背景のある曲であり、戦争体験が基になっている曲です。作曲をしたラヴェルも戦争に運転手として参加をしたのです。その体験は、その後のラヴェルの人生に影を落としたようです。しかし「左手〜」の主題は、重々しくなく、むしろ明るさも感じられる主題のような気がします。ジャズのような軽やかなリズムがある。しかしどこかで影も感じられるフレーズだと思います。
そして、その主題は姿を変えてやがて戦袍のような轟の音も混じられていきます。単に反戦だけを謳わない、でも何かを訴えたいものがここにはある。他者にはわからない思いが、この曲には込められているのかなと感じました。
参考演奏:「左手の為にのピアノ協奏曲」byユジャ・ワン
続く、同じくラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲」は転して明るい曲です。ラヴェルのオーケストレーションはスイスの時計師と呼ばれるほどのテクニカルな巧みさが特徴です。この曲も跳ねるようなフレーズが各楽器に引き継がれていく様が、生演奏で観ていてよくわかりました。上から下へ落ちていくような線のフレーズが複数楽器によって表現されているとこなど、すごいなあと思いました。
福間さんのピアノも、華やかで情感を込める緩やかな場面でも、氏の特徴である豊かなアーティキュレーションの表現にて、鮮やかに弾いておられました!
アンコールはサン・サーンス「動物の謝肉祭」の「白鳥」でした。これはチェロがソロの原曲からの編曲です。福間さんのアレンジなのかはわかりませんが。
もともとシンプルな和声の曲のイメージでしたが、あの、おなじみの優雅なメロディを邪魔をしないように、複雑な和音もコーティングされていました。これは簡単に弾いているように見えて、とてもむずかしそう。。プロにしか弾けない曲です。すごい!
参考演奏 サン・サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」のチェロ演奏
休憩を挟んで…ベルリオーズの「幻想交響曲」です。この曲は簡単に書くと
「女にフラレてヤケクソになった男がヤバい薬(アヘン)をキメてバッドトリップしちゃった交響曲」なんですよ!ほんとうにそうなんです。しかもこの曲はベートヴェンの有名な第9交響曲のたった6年後の曲なんです。Wikipediaにも書いてあります
「フラれた女」のテーマがあって、これがクサいメロディで最高なのですが…これが作中に何回も何回も形を変えて出てきて最高なんです。ほんとうに。最初の楽章で、途中から現れて、何回も出てきて、次の「舞踏会」の楽章でも、ダンスの途中に…また女のテーマが…女々しくて女々しくてって感じなんです。その次の楽章は「野原に寝転んでもう何もかも忘れよう」みたいな感じでダラダラずっと続くのですが、やはりあの女のテーマが出てくるんです!
そしてその次がいきなり「断頭台への行進」になるんです。あきらかに…ヤバいです。しかもかなり盛り上がって…周りの観衆が「イケイケ!」なんて盛り上げてるサマなんかも感じさせて…そしてもちろんあの女のテーマも…そして最後はこの女のテーマがでてきたところでダン!と断頭台が振り下ろされて終わり、なんです。狂ってる…
最終章は「魔女の夜宴の夢」かんぜんにイッちゃっています。あの女のテーマもクラリネットで狂った感じで出てきたり…楽しそうなのか何なのかわからない感じで終始繰り広げられる魔女の夜宴の夢…ベルリオーズさん、大丈夫なのかな><
こんな感じで楽しくコンサートを鑑賞しました。たった3千円で一流の音楽家たちの演奏を聴けるなんて、素晴らしいですよね!そう毎回思います。オーケストラはたくさんの演奏家が一人の作曲家が作った曲を演奏をする。当たり前だけど、これは凄いことだと思うのです。もっといろんな人がクラシックのコンサートに行けばいいのになと思いました!終わり!