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杉田かおる24時間マラソン

すれっからし (小学館文庫)

今年の24時間テレビの「24時間マラソン」は杉田かおるが挑戦する。
「負け犬を代表して走る」という意気込みらしい。
本当に彼女が負け犬かどうかは、人によって意見が分かれそうだが、告白自伝「すれっからし」
を読むと彼女は自分自身を負け犬とは思っていないとわかる。が、自分は負け犬以下‥とまでの思いつめた何かが伝わってくる。
「負け犬以下なのよ。私」と重たい視線をどこかに投げかけながら、ため息を吐く風景が脳裏に浮かぶ。相当な強い自意識と弱い対人スキルの持ち主だと思う。


「すれっからし」は杉田かおるヘアヌード発表後、「さんま御殿」であけっぴろげなトークで人気者になる少し前にひっそりと発売された。
華やかで我儘放題の子役時代、荒れた学生時代、借金、病気、恋愛‥と波乱万丈な内容は確かに凄いのだが所々に杉田かおる独特の醒めきった視点が感じられる所が僕は好きだった。

父親と離婚して杉田かおると妹を引き取り、子役として活躍する娘を支える母を評して「母は今を見ていなかった。昔のきれいな美しい時代をずっと見ているようだった」(記述に違いありますすみません)。

この本の一番の読みどころは20代で億単位の借金、喘息治療による副作用、それによる肥満。と絶望した杉田かおるが母に頼みこんで「自殺したい。海に行こう」と説得して「あんたがそこまで言うなら」と本当に母と二人で船に乗ったところだろう。
結局死にきれず、浜辺の食堂のおばちゃんにファンだったよと言われて我に返る。
告白自伝という事でインタビュー形式なのだろうか。必要以上に生々しい。実名を挙げての大物女優(京塚昌子)の我儘振り暴露。久世光彦に殴られた話、創価学会との交わり。と本当に生々しい。ペンを持って書く自伝だともっと薄まると思う。自意識があるから。


そんな杉田かおるが無謀にも24時間マラソンをするという。
負け犬を代表して走るという。
何にもならない、晒されるだけの愚かな行為‥きっと心のどこかで彼女は気づいている筈だ。
だけど走る。
走る事で振り切りたい何かがきっとあるのだろう。
走る事なんかで振り切れない何かもあるのかもしれない。
心に抱えた「何か」きっとそれが彼女の中の「負け犬」なんだろう。

テレビの前の僕も何かを抱えて応援する。
FAXでも送ろうかな