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MALICE MIZERの1stアルバム「memoire」は絶対的な名盤!:その2 TETSU様最高、ライブ参戦

実はこのブログでMALICE MIZERやmana様の事を書いたのは初めてかもしれないです。思い返すとかなり好きだけど全然書いてない、って言う音楽がまだまだあるんですよ!

 というわけで前回の続きです。

1回目はこちら!

maemuki.hatenablog.com

TETSU様の素晴らしい歌声

初代ボーカリストととして「memoire」に参加しその後脱退。確か「音楽性の違い」という理由からでしたが、その後のバンド遍歴を見てると「音楽性の違い」がよくわかりますよね!ZIGZOで華やなメジャーデビューも果たしました。

その後マリスに言及してたかどうかはよく知らないのですが、とりあえず誰かさんと違って余計な事は言ってなさそうです。さすがTETSU様素敵!

 

さて、よく「memoire」に関する悪口にあるのが「TETSUのボーカルが受け付けない」「音程が合ってない」という、このアルバムでボーカルを担当したTETSU様を貶めるのような言い方です。

許せない!

絶対に許せない!

というか僕は本気でTETSU様の歌声が好きだったので、ネットのレビューや、雑誌でそのような意見を見ると、腹が立つというより「何故?」「どうして理解できないの?頭が悪いのかな?」と本気で思ってました。

 

ハイトーンながら極端な哀愁を感じさせるTETSU様のボーカルは他に無い物。

このハイトーンが「memoire」の特徴であるパイプオルガンにもギターサウンドにも負けない超音波が声から醸し出されている気がする。

ああ…これぞヨーロピアン・ロマン!

 

キーが高いため、女性のようにも聞こえ、哀愁のある声は男性的でもあります。不思議な存在感!

時々、優雅に感情を吐き捨てるようにフレーズの語尾を伸ばしたり、コーラスも上手でメロディを引き立てるのがうまい!何度聴いても飽きません。

とにかくTETSU様こそマリスのベストボーカルと僕は感じます。音程が合ってないだって?あなたの音程が他とズレてるんですよ!

 

「手」によって奏でられた室内楽としてのアプローチ

 

そんなMALICE MIZERですが、ボーカルのTETSU様が脱退。しばらく活動停止。そして自分は上京。忘れてた頃に復活のお知らせ!

最新インタビューとお写真が載った「ショックス」には新しいボーカルと、また一段と麗しい豪華ドレスを纏ったmana様の写真に驚きました。

今までのヴィジュアル系にはなかった、本格的な貴族の夫人のドレス!「お…おお…あれが…アントワネット様?なんと美しい!」と僕はすっかり「ベルサイユのばら」のロザリー気分…。

 

LIVEもやるとのことで、チケットを買って渋谷ON AIR WEST(現在のO-West)に行きました。

実は「memoire」のパイプオルガンやバイオリンの音、生で弾いてるとは言っていたものの、本当は弾いてないんじゃないか?という疑念を抱いていましたが…。

最初の「麗しき仮面の招待状」の舞踊会再現(エキストラの男女が登場して、メンバーとダンスを踊る)が終わった後、サウンドチェックでローディーの人がギターを鳴らした!と思ったら「ビヨー」というパイプオルガンの音がして、「キターあああ」と一人で盛り上がってました。

その後かなり後ろの方で観ていたので、どうなっているのか詳細はわからなかったけど、「Memoire」の曲も含めて完全再現されていて感動しました。特に「記憶と空」と「魅惑のローマ」のツインのヴァイオリン(の音)での掛け合い!

MIDIのギターって仕組みはよくわからないけど、スイッチを押したり、また基本的に音のタイミングのズレがあるらしく、演奏は大変そう。こんな事をわざわざ手間暇かけてやってる感に関心してますますファンになりました。

4人の演奏者が音を変えシンセとギターを絶妙に使い分ける様子はまるで「室内楽」のように感じました。

 

この後リリースされるシングル「麗しき仮面の招待状」からバンド終焉まで、と「memoire」で大きな違いがあります。それは「打ち込みの導入

打ち込みはより強烈な世界観を表現するためにとのことです。その後も「死の舞踊」だとか「ヴェル・エール」などでもこの当時を彷彿させるような曲はありますが、まるで違うバンド、そして音楽の種類が違います。

バンド名が同じという理由で安易に並列に語り「memoire」が駄作と決めるのは、間違っています。オーケストラと室内楽を比較して「室内楽はスカスカ」と言っているようなものです。

Eins:Vierを「音がスカスカ」と言ったりするのと同じですよ!そんなのありえない当時2ちゃんでそんな意見があって、クソバカしねって思ってました 

絶対的名盤」と言ったのは、相対的(他と比べて)ではなく、このアルバム以外こんなサウンドが出てこなかったから。MALICE MIZERでもそうですし、フォロワーと呼ばれるバンドも手法が少し異なったり。いわゆる「2期以降」のサウンドはいるとしても。

Eliphas Leviは良いかなと思ったのですが、感想のピアノらしき音のギターソロで「やっぱりギターシンセって難しいんだな」と思いました。


Eliphas Levi - Marorii fujin no hisoyaka na yokubou ...

でも結構、Elisphas Leviは好きですね。「マロリー夫人の密やかな欲望」のPVを初めて見た時はテレビが壊れたのかと思いました。

この時期、他にも英単語2つがバンド名の見るからにおかしい怪しいバンドがテレビ埼玉で増殖してきて、世紀末ということも相まって「世の中の何かが、壊れ始めた!」と恐怖に慄いてました!

まあ、これ以外でも「この人たち、マリスが好きだったんだろうな」ってのが伝わって来ると、愛おしいような、悔しいような複雑な気持ちになります。

自分はマリスがいるから、ヴィジュアル系はやらなくていいかなと思い、僕はその後渋谷系バンドをやったんです。あああヴィジュアル系やっておけばよかった…。

そんなこんなで今でも確実に受け継がれているmana様の魂!mana様チルドレン特集いつかやりたいですね!

 

最後にかんたんに全曲レビューです。

1.de memoire (作曲:mana )

シンプルな3連符のピアノのフレーズとシンプルなメロディのピアノが旋律を奏でる短いインスト曲。mana様曰く、3連符は螺旋階段を表現しているとのこと。

2. 記憶と空  (作曲:mana)

散々書いたのですが、この曲の間奏のツイン・ヴァイオリン・ギターの後、例の3拍子フレーズまでのコード進行が渋すぎる!3拍子も華麗に転調してるし。とにかく名曲。

3. エーゲ海に捧ぐ  (作曲:mana)

後々「merveilles」で「エーゲ~過ぎ去りし風と共に~」としてカバーされました。僕はもちろんこっちの方が好きですね!TETSU様の声質のエーゲ感は異常。青い海と青い空、白い柱。でも歌詞はAutumn leaves。記憶の中に出てきたんだろうか。

どちらのバージョンにもある「タリラタリラ」というエーゲ感満載のフレーズに「チャッチャッチャー」という能天気なエーゲムード満載のユニゾンが好きです。エーゲを感じたかったらこれを聴け!

4. 午後のささやき  (作曲:mana)

こちらはインタールード的な小曲。ジャンルはボッサ!

MALICE MIZERってどのアルバムもバラエティが豊かですよね!

しかもボッサといっても、小野リサみたいな感じじゃなくて、フレンチ・ボッサですよ。おお、おフレンチ。さすがフランス系広島人のmana様

渋谷系に行ってからこういうジャンルがあると知りました。本当にmana様ありがとう 

5. 魅惑のローマ  (作曲:mana)

キマシター隠れ名曲!もうタイトルからしていいですね。「魅惑のローマ」って最高

しかも曲も超最高!何とも形容のし難いけど、激しさも感じさせる曲調。歌メロ中心に組み立ててるのかな?

入り組んだリズムがまるでローマの石畳の小道を彷彿とさせます。おお、ローマ・・

時々入っているツイン・ギター・ヴァイオリン・シンセ(ややこしい)も最高です。

ほんとにこの曲ローマ感あるの?と思ったあなた!実際にローマに行った時に「魅惑のローマ」を思い出しながら街を歩いて「おお、魅惑のローマ」って感じたのでローマです。ローマなのです。mana様…深い…

6. seraph (作曲:KOZI)

メジャー期では「Illuminati」「月下の夜想曲」など超ド級の名曲を産み出したKozi様!!天才!

これまたビックリするくらいの名曲!ノリやすい軽快なリズムに乗せて、メジャーコードの優しい旋律をTETSU様が嫋やかに歌い上げます。サビのメロディは1回聴いて絶対に覚えれらるようなキャッチーさ。

歌詞も陶酔感があっていいですね

「銀色の羽が今 長い悪夢を超えて 君を待つ僕の元へ 思い通りにして さあ殺しておくれ 僕を君の腕で」いいですね!僕にもこういうことが起こらないかなあ~長い悪夢が終わらないよ!

ところどころユニゾンになったり、聴きやすい音色のギターソロ、最後の大団円的な転調も素敵だと思います。

7. バロック(作曲:mana)

この手のバンドのお約束、鐘の音から始まります。あの大作曲家ラフマニノフが「ヨーロッパに住んでいれば、鐘の音が生活に染み込んでいることは誰でも知っている」と言ってました。鐘といえばヨーロッパなのです…ヨーロピアンロマン…

この曲も今後のMALICEを推し量るのに非常に重要ですね。シンセギターではない、歪んでない2台のギターによるイントロの主題提示…後々でも「追憶の破片」「ヴェル・エール」「白い肌に狂う愛と哀しみの輪舞」でも引き継がれたお馴染みのスタイル。チェンバロ・ギターなんて呼ばれてましたね。

このイントロのタリララータリララータラララーという3連譜は曲の至るところで形を変えて出てくるんですよ。譜面に起こして分析したいですね!あ~クラシック的な曲の楽しみ方ができるバンドって希少ですね。

最初の間奏はバッハの「インベンション4番」の引用ですね。これも結構ビックリしました。


Invention no. 4 in D minor, BWV 775 - YouTube

歌詞や曲調はどこか攻撃的なのに、シンフォニックで緻密で聴きやすい。かつクラシックの流儀にとらわれない大胆な展開もあり、7分間があっという間の名曲です。

というわけで終わりです!