言いたい事とか、他人に特に伝えたい事があるから、ブログとか書いたりすると思うんです。
自分の思いや考え方が、世間では異なっているという時。
ちょっとあなた達、違っているのではないでしょうか?それを伝えたい!
というわけで今回言いたい事は、タイトルの通りです!
「memoire」が他のMALICE MIZERのアルバムと比べて劣る、というインターネットによくある意見に異を唱えたい!というのがテーマです。
長年長年そういう意見ばかり、レビューサイトや雑誌に載っていて腹に据えかねていたので、久々に自分語りを交えて、クドクドどこがいいのかを解説したいと思います。
MALICE MIZERとの出会い
時は高校生の頃、ヴィジュアル系マニアだった僕はいつものように「ショックス」を買って浮き浮きとした気分で雑誌を開き、カラーページのLUNA SEAとかは飛ばして真ん中の白黒ページに出ている、イワユル「新しいバンド」のところをまず、先に見てました。
その時、目に入ってきたのは、1994年7月にリリースされたMALICE MIZERの1stアルバム「memoire」の広告。明らかに写真館で撮ったと思しきメンバー写真の横には、謎の詩が…。メンバーも血まみれだったり…。
インタビューの内容も「(笑)」が無く、「B級のイタリアンホラー映画を意識している」とか「ライブや音源だけではなく広告とインタビューでも表現したい」など「この人たち何言ってるんだろう」って感じでしたが、とにかく自分達にしか出来ないことをしたい!という気概が伝わってきました。
しかもそのルックス…MALICE MIZERといえば色とりどりの羽根が生えていたり、コッテコテのドレスというイメージですが、この頃は黒と白が基調のわりとシンプルな衣装。しかし明らかに他と違うセンス。特に縦ロールの変態貴族みたいな素敵な人…。ギターのmana様!
こちらはまるで未亡人のような美しいmana様!今も美しいmana様!
この前、moi dix moisのライブ新宿BLAZEでお近くで拝見しましたが、すごく美しくて、「全てを超越した神…目前に咲き乱れる枯れない漆黒の薔薇、それはmana様…」だって改めて思いましたね!
話は戻り「私の中にヨーロッパの風が吹き始めた!」と興奮してCDを買う事を決断しました。しかし、さすがに当時住んでいた長野県には売ってないと判断して、目黒のサードステージに電話をしたのですが「もう無いよー」とのこと。
しかし数ヶ月後ボーナストラックの「バロック」を追加し「memoire DX」としてまたリリースされるとのことで今度は手に入れました。
正直あんまり期待してませんでした。(当時はyoutubeなんてなかったんですよ)しかし豪華なブックレットの中は写真館で血まみれになっているメンバーと曲に連動したらしい詩に期待は膨らみます。
音楽的にクラシックに影響を受けて、シンセサイザーが入っているけど、ギターで生演奏しているというよくわからない情報も入ってきました。
明らかに打ち込みのシンプルなピアノインストを挟んで、2曲目の「記憶と空」
Malice Mizer - 記憶と空 ~Kioku to sora~ (sub ...
イントロで高らかにパイプオルガンが鳴り響き、バンドサウンドが入る。そして歌が始まる直前に入る3拍子のフレーズに衝撃を受ける。(上の動画だと0:14)今のフレーズどこかで…
「ピアノ・ソナタアルバム」の楽譜を引っ張りだすと、すぐにモーツァルトのピアノソナタ第12番の第1楽章の一部分だと思い出しました。というか自分も弾いたことのある曲でした。
MOZART Sonata KV.332 モーツァルト ピアノソナタ第12番ヘ長調K.332 ...
(例のフレーズは3:11くらい 曲全般で出てきます。)
モーツァルトのソナタ12番からの引用はメインの主題とかではなくて繋ぎ的な一部分で4小節だけ。
短いけれど、これからやってくる悲劇を想起させるようなフレーズ…
「あっ」と思ったんです。心の中の何かが動き出した。過去の「記憶」と共に…そう。そこは永遠の「空」…
このバンドはすごいと感じました。
何故ならロックでクラシックというと、このアルバムのボーナストラック「バロック」の間奏で引用されているような「エリーゼのために」とか「小フーガト短調」バッハ風のフレーズが定番なのに、こんなモーツァルトのソナタの一部分を引用するなんて…。「このバンド、センスいいな」と思いました。
作曲に「mana」とありました。あの変態縦ロールの素敵な方が作られたんだ…
今になってモーツァルトのソナタ12番と「記憶と空」を聴き直すと、モーツァルトのこのソナタは曲調は全般的に「ルンルンルン♪」みたいな感じですが、この部分は短調になって、まるで…これからやってくる悪意(Malice)を表しているような気がしたんです。しかも正式な音源の1曲めとして、この様な手法を使うなんて…
フレーズでバンド名を表すなんて、さすがmana様って天才って思いました。
長くなりそうなので、読みやすさを重視して分割します。
以上で終わりです。
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