「美の巨人たち」のレオナルド・ダ・ヴィンチ特集を見ながら更新しています。
今日12月12日はノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクの誕生日(1863年12月12日 - 1944年1月23日)
みなさんご存知の「叫び」で有名なあの人だ。画像を貼るまでもないくらい有名な絵。
美術はあまり詳しくないんだけど、ムンクは好きで追い続けている。高校生の時、何となく本屋で買った「グレート・アーティスト」みたいな版大きめのムックみたいなのを買って以来、ムンクの虜になった。
「叫び」はもちろん他の絵にも惹かれた。色は蠢いておどろおどろしく、心の内面や、人間の悲しさを表現している気がする。
女優の岸田今日子が、ノルウェーを旅行で訪れた際の旅行記でムンクの絵画を評して「血みどろの心臓を差し出されている感じ」と書いていた。的確だと思う。
他にもドロドロした芸術作品はあるけど、ムンクはひと味違う。独特な色彩の感覚や絵の支店がある。そして強い個性。
ドロドロ系作品(画像は全て、再利用可能なwikipediaからの引用)
不安
「叫び」と同じ橋の上のモチーフ。あの空の色…人々の表情…
絶望
叫び、不安、そして絶望と橋の上モチーフは3部作なのだ!凄いですね叫び、不安、絶望!タイトルだけでご飯3杯食べられそう。「絶望」もやはり空の朱色が印象的。ムンクにとってこの空の色は何を表していたのだろうか。
ムンクにとって女性は大きなテーマである。若い頃からモテまくったらしく、数々の女性と浮名を流した。しかしそれが彼に与えたのは幸せでなく、苦悩だった。それでも愛してしまう。そしてある日結婚を迫られたムンクと彼女がもみ合いとなった結果、銃が暴発して彼女が怪我をしてしまう。それ以来、一生独身として過ごした。
キレイな風景画
どろどろだけじゃなくて、美しい風景の絵もある。やはりノルウェーで生まれ育ったからか、自然に対する思いが大きいのだと思う。良い部分も悪い部分も。美しいだけでなく、恐ろしさ、それと対峙する自分。そんなものが伝わってくる。
月光
この月の形のモティーフは、他の作品でもちょくちょく出てくる。ノルウェーの月は海にこう映るのだろうか。もちろん実際の風景を描いたわけじゃない。この月が作品に出てくる度に、いろいろ考えたくなる。
Starry Night
あああ美しい。青い、暗い青が美しい。手元に映っているのはムンクかな?もう1人いる気がする。スターリーナイトという割にはあまり星は書き込まれてない。「星空」だからって星の絵とは限らない。星空が見えなかった、という絵の可能性もある。いずれにしても素敵な絵…。
自分語り
ムンクにその後も惹かれ続けた自分は、学校の卒業制作として「DTM環境におけるムンク『ムンクの連作絵画のための交響詩”フリーズ・オブ・ライフ”』」というのを作った。DTMで、インストゥルメンタル。「叫び」では叫んだかも?忘れた!もう残ってない。「叫び」を始めとして、いくつかの曲。あと「フリーズ・オブ・ライフとは何か」みたいな論文も書いた。評価は高かった。嬉しかった。でも、あれを教授とかが聴いたと思うと笑えるw
評価がトップだったので、資料として図書館に保存すると聞いた。もしかしてまだあるのかな?テープだけど、その場でダビングできるかな?
「フリーズ・オブ・ライフ」(生命のフリーズ)とは連作の絵画。「叫び」も入っている。これに関しては一言では言えない。自然、美しさ、不安…とてもここでは書ききれない。wikipediaその他を参考にしてほしい。
かなり前に世田谷美術展で「ムンク展」があった。(97年)埼玉から砧まで頑張って行った。当時はインターネットも無いと同じなので、砧レベルでも行くのは大変だった。そしてじっくりゆっくり見た。実は版画展以外、これ以降日本ではムンク展が開催されていない。そろそろ開催してもいいと思うんだけどな〜
日本に常設でムンクの作品を提示しているところがいくつかある。
倉敷の「大原美術館」、そして有楽町の「出光美術館」出光は2作品常設展示されて、作品は入れ替わる。出光さん最高だ!さすが!他にも日本で見られるムンクのリストとその美術館のリストがあった筈だが、ネットで検索しても出てこない><
素敵な自画像
ムンクは自画像を沢山書いたことで知られる。生涯独身で一人でいつも過ごしていたという。既に高名で、財政的には問題の無い悠々自適な「ひとり」生活。後期の作品はどこか楽しそうな気もする。以前のような苦悩は無くなり、そして自画像が増えた。自分しか描くものがないからかなのか。その作品はどれも素敵で、楽しそうでもやっぱり寂しそうでもある。
ワインと自画像
ぼっちで白ワインを決めるムンク。なんかまるで、自分みたい。
というか僕に似てる。ムンクの方がハンサムだけど。
この絵、特に好きなんです。いつかノルウェーに行ってこの店(どこかは不明)で同じポーズで写真を撮りたい。
「自画像・夜の放浪者」
晩年の作品。夜を放浪する(家の中っぽいけど)ムンク。僕も将来こんな感じになるのかな(髪も)
時計とベットの間の自画像
こちらも晩年。なんか立ち姿とかやはり自分に似ている気がする。一人だけど、こういう絵を気楽に描いてたのは、やっぱり楽しかったんだろうなと推測する。
「叫び」に見るフリーズ・オブ・ライフ
結局「フリーズ・オブ・ライフ」(生命のフリーズ)って何なの、ってところ引っかかると思う。わかりやすい例があるそれは「叫び」
よくあれは「叫んでいる人の絵」と思われがちだが、あれは「自然の慄き、『叫び』を聞いた人間の姿」なのだ。この人が叫んでいるわけではない。
何かの感情に動かされてとったあのポーズ、彼も叫んでいるに違いないけど。
ここにヒントがあると思う。
今日の音楽
グリーグ/ピアノ協奏曲 A minor
有名な曲は沢山ありますが、やはりこのピアノ協奏曲。
絶対最初の部分は聴いたことあるはず!ロマンティックで哀しい曲。
やはり残る曲は違いますね。