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【レビュー】D≒SIRE 終末の情景 20年続く情景。さよなら。【ヴィジュアル系】

 

 人に「ヴィジュアル系の1番の名盤って何?」って聞かれたら、間髪入れず「D≒SIRE終末の情景!!!」と答えるだろう。

 

ヴィジュアル系の名盤といえば、D≒SIREの「終末の情景」これは常識だろう。

そんなことないか。ヴィジュアル系って「良い曲」とかあるんだけど、燦然たる「名盤」ってあまり無いような気がする。結局ベストアルバム一番良かったり。「他のアルバムの曲の方が良いかも」「曲はいいけど何かヘタクソ」みたいなのが多い。そういう世間の評価はどうでもよくて、それを超えたところに行っている「名盤」

ロックではKing Crimsonの「in The Court Of The Crimson King」(邦題:キング・クリムゾンの宮殿」やPink Floydの「The Dark Side of the Moon」(邦題;狂気)があると思う。絶対的な存在。

僕の中で「終末の情景」は、それに匹敵する、大事な「名盤」なのだ。

 

終末の情景

アーティスト: D≒SIRE

出版社/メーカー: DAIKI

発売日: 1995/08/05

メディア: CD

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リリース1995年!20年前か!信じられない!

今でも何度も聴き続けるこのアルバム。当時病んでいた僕にはぴったりハマった。ただ、20年前は学生だし、そんなに病んではいなかったと思う。

たぶんその後のひどい社会人生活で聴いたのが大きい。苦しい時、辛い時、このアルバムを聴いて、心がふと癒やされたような気がする。その時の辛さ、悲しさ、そして哀しさが具体的なシチュエーションは伴わず蘇ってくる。優しさに包まれたような気がするからだ。

そう、このアルバムはとても暗い。しかし次から次へと出てくる極上のメロディ。最後は希望があるっぽく終わるけど、とにかく哀しい。

なぜこんなに哀しいのか、やはり幸也の哀しい歌声だろう。それまでのヴィジュアル系の流れを汲んだ発声や癖を感じさせながらも、ひたすら泣きじゃくって叫んでいるような、独特の歌声。聴いていると哀しみがまとわりついて、離れない。

 

出会い、「静夢」「追憶」

D≒SIREとの出会いは雑誌「VICIOUS」。真ん中のまだ売れていないバンドの情報が載っているコーナーだった。その頃の表記は違ったような気がする。「デザイアです!ZI:KILLとかデランジェが好きな人に聴いてほしいです!」というような内容だったと思う。当時ZI:KILLとか日本のバンドを名前をこういうところで出すのは珍しかったと思うので覚えてた。

おっと思ったのが、ある時、フールズ・メイトやVICIOUSに1ページ、フールズは2ページあったかも?に載ったシングル「静夢」の広告だった。幸也の点描的wなアップの写真に「静夢」の歌詞が載っていた。広告に歌詞をまるまる載せるってのも珍しかった。さっそく新宿の帝都無線で買って聴いた。実は「静夢」って今でもそんなに好きじゃないんです。でも他の曲は結構良かった。これはまた後で。

シングルは3部作らしく、この後に「楽園」と「追憶」というシングルが出た。「楽園」はお金が無くて買えなかった><「追憶」は買った。

でも問題ない。この後この3部作をまとめて曲を追加した「終末の情景」にまるまる入っているから!当時は結構ショックだった。シングルで買ったのにまた入ってる。しかも結構高い(3500円くらい?)でも今はそんなこと気にしない。まるまる入っているわけではなく、曲順はうまく繋げられて、間に効果音を入れたり、「終末の情景」という一つの場面を演出している。

 

「終末の情景」全曲レビュー

 

1.Re:dream (作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩)

イントロダクション的な短い曲。やはり哀しげなシンセサウンドにのせて幸也が語りを入れる。

2.DREAMS BURN DφWN(作詞、作曲:幸也 編曲:聖詩)

こちらは幸也様自らが、なぜか突然SoundCloudに上げたので、是非聴いてみてください

soundcloud.com

 

前の「Re:dream」からの自然な繋がりで曲が始まる。ズッタン!ズッタン!という強烈なビート。ちょっと当時でも「なんか古臭い」と思ってしまったドラムの打ち込みの音。その後他の音源で違うバージョンで生ドラムで録り直されたりしたらしいが、やはりこのズッタンズッタン!が郷愁を誘う。

そのリズムに乗せられる歌は、ささやくように、細かめの譜割りで歌われる…哀しい歌詞。「夢が燃え尽きた」と解釈するのだろうか。夢が燃え尽きている様子というよりも、燃え尽きるのを見つめる。または燃え尽きたのを思い起こしている感じ。

幸也の話す音程にしたかのようなメロディ。淡々としかし激しくモノクロームの悲鳴が響く。

 

 3.SHADE(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩&D≒SIRE

 「静夢」に入っていて、そこで初めて聴いて気に入った曲。

直線的ながら柔和な表情を見せるサウンド。いつもの切ない、哀しいメロディ。この曲を筆頭に、シングル3部作に入っている下記のメンバーの生演奏が素晴らしい!

幸也(vo)

聖詩(Gt)

橘 舞己-MAO-(Gt)

秀朗(Ba)

Dr.MIE(Dr)

 

このメンバーが素晴らしい!幸也と聖詩以外はアルバム発売前に脱退した。しかし、生演奏系の曲にはこのメンバーがちゃんとクレジットされている。打ち込みを否定する気はないんだけど、この5人による演奏は、細くも無く、太くもなく、力強さと繊細を兼ね添えた素晴らしい演奏!

 

4.存在(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩)

と、来て未発表の新曲!前の曲からこの曲までの繋ぎもかっこいい!

そして「哀声降臨」と囁く幸也様。曲はいつもの通りのアレだけど、曲調は速めで激しい。ドラムは打ち込み。

メロディは演歌の領域に入っている気がする。

「ンさよならぁ〜もぉ ンたどかなーい」というサビなんて完全に演歌。でもそれを打ち込みドラムが「タンタンタンタン」とひたすら冷静に打ち込んでる感じがイイ!

 

5、静夢(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩&細井識歳)

ファンに取っては今でも大切な大事な曲。他の曲は違って、明るい。希望が感じられる。僕にとってはそれほど好きな曲では無いので、ここで止めます。良い曲だとは思います。

 

6、 CALL FOR…YOU(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩)

ここから「楽園」パート。いきなりの名曲…

聖詩さんのエレガントで美しい曲をひたすら泣き叫ぶように歌う幸也。ひたすら丁寧に、例の「黄金メンバー」でアレンジがよく考えられた良い演奏。

それらが哀しい雰囲気をひたすら演出する。彼に何があったのだろうか、途方も無い絶望、別れが広がる。

「全ての痛みが優しさに変わるまで、流した血も涙も 傷つけた夜も忘れない」あなたを呼ぶ…でももういない。

 

7、C.U.R.S.E(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩&D≒SIRE

こちらも「楽園」から。ひたすら底辺を漂うような、繊細でとにかく哀しい「とにかく哀しい幸也」でデビューしてほしい。メロディはこの「終末の情景」でも最高品種。

地という楽園の中で、君は何を笑っているの…

僕の死?無様な姿?それとも…

 

8、Vφices…(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩&D≒SIRE

未発表(たぶん)の新曲。わりといつもの感じで始まったかと思うと、突然ツタツタビートで歌が展開する。哀愁のあるメロディが展開する。演歌ぽいっといえばそうだけど、激情のメロディにはやはり惹かれる。

「辿り着けるはずだった 誰かの夢も夢で終わる」という歌詞が印象的。

 

終盤は幸也様のありがたい詩の朗読を聴くことができますありがたや。ありがたや。やはり次の曲への繋ぎがカッコイイ!

 

9,絆-knot-(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩)

この曲!大好き…ポッ

思い出もあるんです。

「聳えたつ嘘に 囲まれている

遠く狭い空見上げれば」

この歌詞のように、僕はビルをただただ眺めていた。

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新宿東口、ステーション・スクウェア。ここから西口方面を眺める。何歳の時か、忘れてしまったが、僕はポータブルCDプレイヤーを聴いて、この風景を見て途方に暮れていた。今でもこの曲、ここを通ると「そびえ立つ嘘」について考える。その時は埼玉県(当時)上福岡に住んでいた。新宿に出るなんて大事だ。それが今やその新宿に住んでいる。なんということ。「聳え立つ嘘」とは自分だったのか。

 

「絆」アップテンポーで聴きやすいマイナー・コードの曲。

最近はズズッサーズズッサーみたいな曲が多くてこういう繊細なギターサウンドがあまり聴けなくて寂しいですね。

メロディ、アレンジ、演奏ともに最高。幸也さまの詩、ボーカル、言うことありません。

 

10、JESUS?(作詞:幸也、作曲:聖詩 編曲:聖詩)

この曲、デザイアの「JESUS」にハマりまくって人生が変わってしまった人が何人かいます!気をつけてください。この曲には麻薬的な魅力があります。単にメロディどうこうとかじゃない。次の「KISS☓☓☓」も聴きたいのに、ジーザスをリピートして聴いてしまう。

歌詞は「神に祈りを」的な歌詞がツタツタで展開される。そして中毒性の高い旋律。

「神・・・とは!?ジーザス・・」と思っていると、ふいに幸也様「ただ、あなただけに・・」と呟く。ああああカッコイイ!

この曲と次の繋ぎの部分、最後にカラオケが抜けて「ジーザス」と呟く。あああああ(以下略)

この曲を穢す事はV系を穢すのと同じ…おおジーザス!ああジーザス!幸也&聖詩よ永遠に…

曲は「楽園」から。

 

11、KISS×××(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:D≒SIRE

このタイトルだけ見て「うわ!面白そうな曲だな」っていう人、あまりいないでしょうね。「追憶」で初めて聴いた時は、スラッシーなビートに哀愁メロディが炸裂して、いつもの感動という感じでしたが、よーく聴くと、イントロとか、間奏とか独特な癖があって、それにハマる!

絆〜Jesus→KISS☓☓☓

この流れが好き!何度でも聴ける!流れがいい!

12,追憶(作詞:幸也 作曲:幸也 編曲:幸也with聖詩)

シングルのタイトルソング、「静夢」の流れを組んだ、メジャーコードの明るい雰囲気の曲。初めて聴いた時は感動したけど、その後はあまり思い入れは無し。でも人気のある代表曲の一つですね。僕は暗い曲しか受け付けない体質なのかも。

13,Re:quiem (作曲:橘舞己 編曲:橘舞己)

幻のメンバー橘舞己さんによる最後のインスト。爽やかなストリングスが、凄く良い感じ。ゲーム音楽みたいな気もしますが、橘舞己さんのセンスは凄く感じられます。

14、-人工楽園-(作詞:幸也 作曲:聖詩 編曲:聖詩)

何分かのインターバルを挟んで、やがてライブの実況の音声が聴こえてくる。そして始まる「人工楽園」打ち込みの激しいビート。「Jesus」に少し似ている気がしている。変なコード進行のBメロとサビが印象的。

所詮、ここは人工楽園。お前は狂っている。そして私も・・・

カオスの中、アルバム「終末の情景」は終わる。

 

20年も僕に寄り添ってくれてありがとう。20年立って相変わらず「終末の情景」の日常だが、幸也は今も必死に頑張ってるから、なんとか僕もやらなきゃと思ってる。

変わらない僕の心象風景。もう20年も。

 

「終末の情景」のヴィジュアル系ブロガーによる素晴らしいレビュー

REVIEW -D≒SIRE- -ALICE ZERO NINE.-

まきりゅさん愛してます。「よかった同じことを考えている人がいるんだ」と初めて読んだ時、感動しました。

 

http://mmpk.web.fc2.com/dsire.htm

メタラーの悶絶メタルさんによるレビュー!悶絶メタルさん、何にでも挑戦する姿勢が素晴らしい。D≒SIREはとにかく絶賛。もともとアツい人ですが、ここまでアツいレビューも珍しいです。

もっと「終末の情景」のレビューを検索で見た気がするけど、上の2件しかありませんでした。Amazonのレビューもアツいです。

他にも「終末の情景のレビューがあったら、URLを教えてください。

ここまで読んでくれてありがとう!

maemuki.hatenablog.com