今日は少しいだけ心があたたまるとような事ありました。
新宿からの帰り、バスを待っていました。ちょうど自分が乗らないバスが行ったところでした。同じバス停から、違う終点のバスが2つあり、途中から別れてしまうのです。
でも、バスはいつもすぐきます。ひとつめの行き先が発車したら、すぐ次のが来る。
待っている人は僕ともう一人だけ。小学生のかわいい男の子でした。
そうすると後ろから「すみません、このバス停は永福町にいきますか?」と声をかけられました。「次のバスは行かないですけど、すぐに来ますよ。」「ここでいいんですね。ありがとうございます」と違う列に並ぼうとしていました。
そうすると「すみません、どこどこに行きたいのですが」と言うと、「それは次のバスでも止まるよ」と男の子が言いました。そうでした。僕はまだここに住んだばかりで、パッとそれがでませんでした。「ありがとうございます」とその3人でバスにのりました。
その男の人は、爽やかな感じで、良い人のように見えました。席は僕の後ろに座っていました。
バスが走り出すと、後ろから声が聴こえてきました。何かを携帯に向かってつぶやいているようです。音声文字認識かなにかでメールなのでしょうか。会話が小刻みにきこえてきます
「懇親会は会社のコミュニケーションに必要なものだから」
「今回は予算オーバーだった 870円くらいだけど」
「そこは処理しておくけど」
「次は気をつけてくださいね」
のような、部下に対しての何かを話しているようでした。
そして「彼は別の会社に」「行こうと考えているみたいだ」
「今度、個人的にミーティングをやろうと思っている」
「君からも話してみてください」
みたいな会話、一方的なメッセージだけが聴こえてきました。
車窓は西新宿の美しいビル群。何かを伝える声だけが聴こえてくる。周りに気を使って、小さな、低い声で。
なんか、ステキだなあ。東京ってやっぱり素敵なところだなあ、なんて思いながら、車窓を眺めていました。
しかし、その人が降りるところ、気がついたら過ぎていました。僕もぼーっとしていて、気づかなかったのです。「すすぎちゃいました」「ああ!」と焦った様子でした。
僕はすぐに降車ボタンを押しました。
バス停の間隔はそれほどないので「次で降りて逆にまっすぐいけば、大丈夫です」と教えてあげました。「ああ、そうですか。やってしまいました」と笑っていました。
その人は少し焦っていたのか、信号でバスが止まるところで席を立ってしまい、早かったかーと言って、下り口の傍に座りました。そうすると、彼がスケートボードを持っていることに気づきました。
降りたときに「ありがとうございました!」とこれまた爽やかに声をかけ、そしてすぐにスケートボードで逆に走りだしのたのです。なんてかっこいい!と思いました。
そんな感じです。
そこで気づいたのですが、自分は最近映画を観ていません。といっても上京をしてからまだ観ていないだけです。でもあんなに観ていたのに。なんだか哀しいですね。
そう気づいたのは、こんな小さいな出来事が「なんて映画的なんだ」と久々に思ったからです。映画みたいなあ〜上田映劇で(T_T)