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もう9月ですね。夏が終われば秋が来るほんとに早いわ*1ですよね!
そして…9月といえばやはりSHAZNAのメジャーセカンドシングル「すみれSeptember LOVE」であることは当然の常識なのだと思います。ほんとうに。
世間では、泣く子も怯える「Melty LOVE」より、こっちの方が知名度が高いのかもしれません。テレビでIZAMが登場をした時のバック音楽でこのすみれの方が使われているのを、よく見ました。
この曲は一風堂のカバー曲であることはよく知られていると思います。もともとは1982年にリリースされた曲で、大ヒットした一風堂の代表曲なのです。
これはカネボウ化粧品のCMソングだった曲です。作曲は一風堂のボーカルでギタリストである土屋昌巳さん。作詞はプロ作詞家の竜真知子さん。このお方は他に狩人の「あずさ2号」サーカスの「ミスター・サマータイム」そして桑江知子の「私のハートはストップモーション」などなど、沢山のヒット曲の作詞をされた方です。
カネボウ化粧品のCMソングは当時はCMのための曲、キャッチコピーに合わせた楽曲ががいつも作られていました。例としてYMO「君に、胸キュン。」矢野顕子「春咲小紅」南野陽子「吐息でネット」*2など。
ここに挙げたものだけでも、広告代理店が提示したものに併せた、かつ自分達の色を出したというプロのクリエイティブの挟持が光る、素晴らしい曲ばかりですよね!
その中の一つがこの「すみれSeptember LOVE」だったのです。
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ブルック・シールズがとても美しく可愛らしい、素敵なCM。一風堂の軽やかなリズムとモダンなサウンドは、まさしく80年代の始まりに相応しい、明るいそしてオシャレな曲だと思います!
CMのキャッチコピーは「カネボウ 秋のバザール レディ80 新色のすみれ色」「ブルックの秋のすみれ色コレクション」このコピーに合わせた曲と歌詞が発注がされて、作られたもの。「すみれ」も秋を想起させる「September」もサビの歌詞とタイトルにうまく入ってますよね。。いやープロは凄い…完璧だと思います!
SHAZNAがこの曲のカバーをメジャーセカンドシングルにすると聞いた時に、自分は「なんてセンスが良いのだろう」と思いました。
その理由は、当時のIZAMがワイドショー メジャーな番組でさんざん口にしていた「ヴィジュアル系バンド」というものの、イメージは、SHAZNAとは違うものでしたよね。男が化粧して髪立てて、ダークでハード、メタルみたいな激しいもの。
「自分たちはそんな感じではないんだよー」という主張にもなったと思うのです。
そしてカバー元の一風堂はニューウェーブのバンドです。土屋昌巳さんは当時はまだ珍しいメイクを施していたり、イギリスのバンド「JAPAN」のワールドツアーのサポートメンバーとして参加をしていました。まさにジャパニーズ・ニューウェーブの先端だったのです!
「すみれSeptember LOVE」も東洋趣味をを意識的に取り入れたりして、モダンさにあふれていて、日本人には親しみやすいメロディでもありますよね。
SHAZNAも「従来のお化粧バンドとは違うのですよー」というアピールにもなりましたよね。まあそこまで考えてもなくて、単に好きだったからかもしれないけど><
この曲の出だしの歌詞にあるフレーズもいいな、と思いました。
「それは9月だった あやしい季節だった」
ここの「あや〜しい」です。
やはり「お化粧をした男」イコール「あやしい」というのが世間の一般的な見識ですよね?昔も今も…。そこを逆手に取ったのです!考えてみてください想像してみてください。「メルティ特需」で数々の歌番組に出られるようになったSHAZNAが新曲をリリースして「なんだこの…女…いや男か…」「すみれセプテンバー?確かどこかで」「なんとかビジュ系か」「ヨシキか?」みたいな中で いきなり
「それは〜くがつだった〜 あやし〜い〜きせつだったあ〜」なんて歌い始めたら、こりゃインパクト抜群じゃないですか?「おっ確かにあやしいけど…」「なんかキレイかもこの人」「イザム?女の人みたい…」なんてことがあったのかもしれない。
しかし「すみれSeptember LOVE」は普通に良い曲なのです。一風堂としてTBSの「ザ・ベストテン」の1位にもなったくらいの曲なのです。
ひたすら楽しく明るいラブリーな雰囲気の曲、それもSHAZNAにはピッタリ。だったと思うのです。
この曲が一風堂でも、SHAZNAでもヒットしたのは、ちゃんとした意味があったんだと自分は思います!メルティーラブ!
終わり