今朝、こんなツイートを見かけました。そしてお友達がこれをリツイートしていました。
カジヒデキのアルバム「BLUE HEART」の頭3曲は特に凄い、怒涛の3連打、このクオリティはなかなか味わえないと思う。グッドメロディーを愛する全ポップファンに聴いてほしいわ
— ビワの思い出 (@esanashidetsuru) 2017年1月9日
数年前に「カジ君どうしてるのかな」と思って、Apple Musicで検索したところ、ずっと休まずに毎年毎年アルバムを出していて、びっくりした記憶があります。
しかも曲名を見る限りでも、相変わらずです。相変わらずです。2度言ったのは意味はありません。
上の「ヤゲローさん」があげたアルバム「BLUE HEART」の頭3曲の曲名だけでも、それがわかります。
1 トリコロール・フィーバー
2 ビーチボーイのジャームッシュ
3 君とサマーと太陽がいっぱい
4 ヒツジ君とミツバチ君
5 春風がフェー
6 君は君を見てるだけ
7 ブルージーンズ
8 ホワイトシューズ
9 小さな光、新しい光
10 フットボールの無い土曜日
11 クローバーに囲まれた日
このアルバム「BLUE HEART」がリリースされたのは2012年です。
もしかして、ずっとこの路線なのか?
「この路線」それについて説明しなければいけないけど、このブログのタイトルにある言葉、「フリッパーズになれなかった僕」について説明しないといけない。
僕が96年ごろ。
約20年前のことです。
僕はあるバンドにハマっていました。
そのバンドは「フリッパーズ・ギター」です。
その頃もう解散して、小山田圭吾はコーネリアス、小沢健二はソロ活動をしていました。
バンドを組んだり、大きな集団みたいなものを作ったり
いわゆる「スモール・サークル・オブ・フレンズ」ができていました。
そして、ライブイベントをやったり。
「渋谷系」
渋谷系バンドをやってました〜とかいいますが、渋谷系バンドをやっていたわけではありません。
それは「フリッパーズ・ギター」のメンバーそしてカジヒデキも同じだと思います。
そして僕らのサークル(ロジャー・ニコルス・スモール・サークル・オブ・フレンズを意識しています)に共通して好きなバンドがありました。
それは「フリッパーズ・ギター」です。
彼らが「シーン」に与えた影響は、僕の中ではとてつもないものがあります。
フリッパーズ・ギターにソックリの曲、小山田圭吾に歌い方を極めたような、「フリッパーズギターのニセモノ」みたいなバンドがたくさんいました。
そして、にてはいなくても、アートワークがどこか似通っていて、「オシャレ」「オシャレに見られたい」人たちにとっても、「フリッパーズ・ギター」は大きな存在でした。
カジヒデキさんは、どちらかというと「戦友」です。格が違います。
「初代ネオアコ世代」の集まった「bridge」というバンドを経て、小山田圭吾の主催するレーベル「トラットリア」からソロデビューしました。
この頃、確かにムーブメントがありました。
カジヒデキさんのような音楽を頂点とするような。
渋谷系とか、ギターポップとか、ここまで挙げてきたような現象。
その中の片隅に僕は確かにいました。
しかし、そのシーンは衰退していました。
それは自分が変わってしまった。大人になってしまったから。
もう20年も経ってしまって、バンドもやっていない。
友達はみんな結婚して、子供もいる。
「フリッパーズ・ギターになりたかった」なんてもう思わないです。
第一2人とも、産まれもってものが違うのです。
でも、もう時は過ぎたのに。
それでも、久々に聴いたカジヒデキさんは
当時のままでした。
タイトルだけを見ても、「わかる!」と言いたくなります。
1 トリコロール・フィーバー
トリコロール!僕らの基本だよね!しかもフィーバーしちゃう!わかる!
2 ビーチボーイのジャームッシュ
サマービーチ!でもジャームッシュ?映画監督?なんとなくわかる勉強する!
3 君とサマーと太陽がいっぱい
またサマー?アランドロン?ころころしてて可愛い曲だね!わかる!
4 ヒツジ君とミツバチ君
かわいい曲〜裏打ちのギターがたまらず僕ら系だけどサビはセンチでダージリンみたい!わかる!
5 春風がフェー
いきなり「フェー」って感じではじまるんだね!カジくんさわやかフェー!わかる!
6 君は君を見てるだけ
カジくん大人になったのかな?ピアノで切々と・・・弾けて!ハーフパンツで!でも歌詞はさみしいね ミュートのトランペットが泣けるよ・・カジくんわかるよ!
7 ブルージーンズ
8 ホワイトシューズ
この2つの曲名が並んでいるだけで「わかる」のです!
わかる人いませんか?
「ブルージーンズ」は「フランス語のきょく〜」とか入っててわかります!
「ホワイトシューズ」泥だらけになった靴を頑張って洗う時に聞きたい曲を狙ったんだね!わかるよ!!わかる〜
9 小さな光、新しい光
どこかで聴いたようなブラスで始まって、なんか得したような気分だよカジくん。
bridge思い出したよ。わかるよあの曲だよね。忘れたけど。
10 フットボールの無い土曜日
「初めてのカスタードパイ」「8度目のカスタードパイ」がわかんないけど、あんまりフットボールは関係ないっていうかわいい曲だってのはわかりました!
11 クローバーに囲まれた日
ラストに来て、涙しちゃう曲がきました。
クローバーに囲まれた。
クローバーとは、カジくんが今でも作り出している「あの頃」のままの曲たちのことです。
そのクローバーに囲まれて
僕は惚けて、空を見上げてます。
なんて年が経ってしまったんだろう。
昔はそんなこと思わなかったのに。
ぼくはかわってしまって、もう夢を見ることもむずかしいけど
カジくんはあの頃のまま
「フリッパーズギターになれなかった」僕だけど
夢を見ることはまだ許されるはず。
カジヒデキさんはこのアルバム以降、たくさんアルバムを出してます。
そのほとんどが「わかるカジくんわかる」ものでした。
勇気をもって、全部聴き倒すつもりです。
ここまで読んでくれてありがとう