4月5月の連休なのに、寒い雨が降り続いて、自分は寒さに弱いので、ずっと部屋で縮こまっていました。
今の自宅からは窓の外が見えないので、雨の姿を見ることもなく、音だけを聞いていました。水の音は自然のもの。そんな事を考えたりしていました。
もう止んでしまったのでしょう。音はしなくなりました。
雨の音を聞いていたら、この曲を思い出しました。
La'cryma Christi の「Lime rain」2000年にリリースされた「Magic Theatre」の先行シングルでした。作詞はTAKAで、作曲がKOJIさんの曲です。
壮大な「Magic Theatre」の曲の中でも、ドラマティックだけどストレートな曲調がかえって異色な面持ちを味わせるような曲です。普通なようで普通ではない。そんな曲。
KOJIさんもラクリマクリスティの中では、異色ともいえるお方だったと思います。ヴィジュアルは髪は短めでメイクも薄く、衣装も派手さは他メンバーよりは控えめでした。が、似合っていた、バンドの中でも違和感は無かったですよね。
ギタリストとしても、HIROさんとのコンビネーションでラクリマの複雑なフレーズや、リズムやユニゾンを支えていた、双方において居なくてはならないバランスであったと思います。2人のギタリストがいるという意味がそこにあったと感じさせてくれました。
また、バンドにとって大事な曲「未来航路」などの曲も書いていたりも、しましたよね。
「Lime Rain」の歌詞は、一見すると失恋ソングのように思えますよね。失ったものへの思いが消えずに、雨に打たれながら、この雨をライムに雨に変えて浴びていたい、そして忘れてしまいたい。
しかしながら、この曲はメジャーコードで構成されていて、明るい曲調なのです。それが帰って悲痛さも感じさせてくれるなと。だからこのライムの雨なのかもしれない。
KOJIさんはライムのような、爽やかなお方だと自分は思っていました。ちょっと話がクサいけど、そう思うのです。悲しい雨でもライムの雨に変えてしまうような。
忘れてしまうことはできないけど、もうこの世にいないということは、忘れてしまってもいいのかもしれない。
だからこそ、この雨をライムの雨に変えて浴びていたい、というフレーズが心に染みました。なぜか、そう感じました。
終わり