さわやかトラウマ日記

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【映画の感想】「ソフィア・コッポラの椿姫」を上田映劇で観ました ヨーロピアンロマン…ばんざ…い…

  

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上田映劇でソフィア・コッポラの「椿姫」を観ました!ジュゼッペ・ヴェルディのオペラを映画にしたもの、そのままオペラを映画にしたものでした!僕がローマに行った時にバレエを見たローマ歌劇場での公演でした!素晴らしい歌とオーケストラ、舞台装置にカメラワークに衣装!朝から芸術、ヨーロピアンを堪能できました!ありがとう上田映劇!スタンプは上田映劇オリジナルです!#上田映劇#椿姫#ソフィアコッポラ #映画#オペラ

 

今日はとても寒い朝でした。

今日は、と書きましたが、特別に寒い日ということではなく、いつものように寒い日でした。でも空は真っ青で、絶望的なほどにまっさおです。

そんな中、朝10時半から、上田映劇に向いました。

上田映劇-トップページ

10時半から12時50分まで。長尺の映画というもとこもあってか、この映画は1日1回の上映です。今日は、これを観た後に仕事でしたが、夜からということもあり、そして他に何の予定もいつもの通りなかったので、観に行きました。

ジュゼッペ・ヴェルディの歌劇「椿姫」のオペラを映画で撮ったもの。舞台そのままの映画のようです。ソフィア・コッポラの過去作に「マリー・アントワネット」がありましたが、あれとは違うのです。自分はオペラをちゃんと観たことはありません。通しで観たのはブルーレイでプッチーニの「トスカ」を観たくらいです。

しかし、オペラの音源を聴くことはありました。あまり数は多くないのですが、「椿姫」に関しては、事前に軽く勉強もしました。

この曲は、有名ですよね。

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ああこの曲、よくテレビCMで流れていますよね。凄く楽しげな曲ですが、この「椿姫」の原題は「堕落した女」です。主人公、ヴィオレッタは娼婦です。パリ社交界で男爵をパトロンに持ち、優雅な生活を送っています。そこに若き青年貴族アルフレードがあわられ、恋に落ち、パリを離れ郊外へ逃避行、そして…死ぬ!!という話です。

まあ、このように要するに「メロドラマ」なのです。だから話はわかりやすいです。前に観た「トスカ」もそうでした。字幕つきなので、「そんなどうでもいいことをわざわざ歌に」なんて思ってしまうのですが、基本セリフは無く、全て歌。だから良いのです。

オペラは凄いと、改めて思いました。セリフがなく、全てに歌がついている、それをオーケストラも支えているのです。「それを取って〜」「かしこまりました〜」みたいな短いものにも、歌と伴奏があるのです。すごいなーって。当時は、オペラにそれだけの労力をかけられる事ができたのだな、と実感しました。

パリの社交界が舞台なので、沢山の壮麗な衣装を来た紳士淑女が出てきます。みんなで合わせて合唱をしたりする。もちろんみなさんプロです。壮観です。オペラはスケールが違う。そして、衣装も凄いのです。有名な方がデザインをされているようで、ソフィア・コッポラの「マリー・アントワネット」のように、華美すぎずどこかモダンさを感じさせるのですが、非常に壮美であります。主人公ヴィオレッタが、終盤に着る衣装の肩には、カラフルなお花のような飾りのあるもので、すごく「かわいい」なと思いました。衣装のデザインはソフィア・コッポラではありませんが、彼女の「ガーリー」さも感じました。

 

そしてオペラの主役である「歌唱」も当然の如く、素晴らしかった。主人公を含め、終始に歌唱をしているのですが、どれも常人とは思えない、凄まじい歌ばかりです。高音で長く伸ばし、音符は細かく震えて、激しい感情を伝え、強い印象を心に刻んでくれます。それがずっと続く、字幕では、悲しみだけではない、喜びすらも、その歌唱で表現をするのです。

しかしそこで伝えられる物語は、とても人間的であり、普遍的なものです。ほんとうにわかりやすい。むつかしい比喩などはなく、そのままの感情だけが込められている、と感じました。

最後には、ヴィオレッタは結核に罹ってしまう。愛しのアルフレードと再会をし、幸せになることがわかった。その喜びの頂点を歌った瞬間、ばったり倒れ、死んでしまいます。

ハッピー・エンドではないことは、自分に取って、楽しいことです。が、一般的にはそうではないでしょう。ハッピー・エンド、バッド・エンド、どちらも僕にとってはどうでもいいことです。

映画に限らず、小説、ドラマ、音楽など、全ての物語に対して、「結末でその評価をする」ということは愚の骨頂だと、自分は思うのです。「椿姫」も「娼婦が恋して最後は死ぬ」という話の筋がメインだけれども、感じたことは、主人公たちの心の揺れ動き、ということでした。

 

僕はこの映画を楽しめた理由はもう一つです。それは…自分は「ヨーロッパ」が死んでしまうかもしれないほどに好きなのです。「Paris」ということばを聴いただけで「ああ」「嗚呼巴里」なんてLa Paris Modeになってしまうほどなのです。「椿姫」が「パリ」を舞台にした映画である、ジュゼッペ・ヴェルディのオペラを映画にうつしたもの。もうー上映を知って0秒で観ることを決めました。

 

しかし、今日、このど田舎上田市の朝からこの映画を観たのは、自分を含め、たった2人だけ!でした。もう1人は「年間パスポート」をお持ちの方でした。僕も買おうかな〜。そして今日は特別料金で3000円でした。オペラを観たと思ったら、安いものです。

 

そして、もう1つものすごい発見がありました。この映画館のポスターを観ていたら、この映画が撮影された公演場所は「ローマ歌劇場」だということがわかったのです!

そこは…たった一度、ローマに行ったときに、自分が行ってバレヱを鑑賞した場所です!

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これはわたくしめが撮った写真です!あああああ…。ほんとうにここに行けたのでしょうか?信じられません。事前に「ソフィア・コッポラの椿姫」の公式HPは観ていたのですが、てっきりオペラの本場ミラノのオペラ・ハウスで撮影されたのかと、思っていました。ここでオペラを観たかったのですが、この時はバレエの公演だけでした…。

 

ああーローマは遥か遠いです。ついでにパリもです。でも行ったことのないところに行った気と、行ったことのあるところに行った気にもなれた。よかったです。よかったよかった。悲しいですが><

 

おわり

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