解散から…8年!もうそんなに経ってしまったのですね…SIZNAはMoranへ。メンバーだった殊はSugar脱退後にamber grisへ。amber grisも解散。現在もメンバーは音楽活動は行っているようです。
Sugarに興味を持ったのは…やはり「deadmanがdead」したことからの喪失感だったからだと思います。そして、そういう流れを感じていたので、それに乗りました!ミーハーなのです。
そしてCDも買いました!そしてライブにも行きました。
が、Sugarのライブは恥ずかしながら、一度だけしか観たことがありません>< 観たのは高田馬場AREAでした!あこがれのエリア!
そして、Sugarの演奏、最初にCDは聴いていた。だからどのようなものかはわかっていたので、期待をしていたのですが、本当に驚きました!期待通りでした。
◯Sugarは演奏が上手ほんとうに上手
本当にギター。まずギターのSIZNA!どうやら専門学校で勉強をしていたらしく、その豊かなバックボーンが演奏にも感じられました。そういうものを否定する人も、バンドシーンにはいたんですよ!過去に…。バンドメンバー募集で知り合ったバンドマンに「音大の人は頭が固い」とか言われたりして!氏ね!
でも彼のように、ちゃんと音楽そのものや何よりも楽器、機材について勉強してきた人は、違うのです!フレーズ、コードの使い方ひとつひとつが玄人じみています!異端!
今も「ギター教材」を出したりしてますよね!
芸は身を助けるのです!!初めて聴いたCDでもそれがわかりました。そしてライブでも、違うなと。他の人とは違うのですSIZNAくんは!!どこか違うのか…具体的にうまく説明はできません。聴けばわかる!それしかないのです。
そしてベース。この頃は前任の殊でしたが、とても上手でした。後から入った真悟も上手でした。超絶技巧で聴かせてくれました。
更に…!ドラム!!篤人さん!ライブでは本当に上手だった。プロでしたプロ!ほんとうに…自分が…ドラムやってたなんて…恥ずかしいですほんとに!
この人のドラミング…どこかで聴いたことあるな?と思いました。あの頃…高校生の頃…そうです!L'Arc~en~Cielだった…あの人です!
SAKURA櫻澤義徳さんです!インナーコア!
ぼ僕は…もし「好きなドラマー」をあげるとしたら、櫻澤さん!その人しかいないといっても過言ではないのです。「DUNE」を初めて聴いたときの衝撃…1曲目「Shutting from the sky」の出だしのドラム!デッデデッデデッデデンシャン」の1小節だけで!うおーーと思ったのです!
篤人クンのドラムの端々に…「SAKURA魂」を感じるのです。基本のインテンポは崩さずに、かならず飾りをさり気なくつける。ベースもグイグイ引っ張っていく。バンドのグルーヴ感を生み出す!
もしかしたら…ローデーとかされていたのかな?と思いました。そしたら櫻澤泰徳のドラムイベントにて、彼が招待され、コメントもでていました!
▼篤人
「大概の事をそつなくこなすオールラウンドプレイヤー。L'Arc〜en〜Cielが大好きな人。篤人君がいる時のドラム楽曲はいつもそうなんだけど、今回も参謀役な感じで助けてもらいます」
ほらやっぱりですよ!実際にかなり影響、良い影響を受けていると思うのです!SAKURAインナーコア氏に関しては、また別の機会に書きますね!
それではSugarの音源を振り返ってみましょう
Grave of Mind(2006)
最初のミニアルバム6曲入りです。SEを挟んで呪術的な「scAtter In The depTh」がスタート。いいですね。遅いテンポで、ジリジリと底辺から迫ってくる感じです。Lokiさんのヴォーカルはこれ以上はないというくらいに「完全にヴィジュアル系…。」ですね!他のジャンルではやっていけない、聖なるヴィジュアル系の呪い声だと思います!褒めてますよ…!このおどろおどろしい曲調によく合っています。
そして…「吐息めく湿度」へ。この曲を初めて聴いた時の驚きといったら…民族音楽的なパーカッシブなドラムと超絶技巧でユニゾンするベースとGuitarにしびれつつ…そこで、Bメロの一瞬静まるところのSIZNAのGuitarです!V系音楽界では聴いたことのないと思しき「ジャズコード」です!かっこいい!ジャズコードが凄く新鮮に感じたのです…今聴いてもそう思います。
このミニアルバムは、メンバーチェンジ前のもの。初の正式なアイテムでしたが、もう完成されています。4人のバンド、4人が出す音楽だけで完結しているのだ、と思いました。この時期にはもうヴィジュアル系バンドは、ライブでは、シンセサイザーの打ち込みをバックで流すものが主流だったと思います。違うバンドもいました。deadmanです。今でもそれが多いのでは?と思います…。
まあ、あんまり最近のバンドを聴いていないのですが。
浴槽 (2007)
2曲の入りのシングルです。僕はこのカップリング「劣情、鮮やかなる秘め事を」が好きで好きで…「浴槽」も悪くないのですが、まったり系のSugarもよいのですがやはりこういったチャキチャキコマゴマとしたSugarが好きなのかもしれません。でも!優雅なんですよね。どんなに細かくても優雅だなんて…素敵なバンドだと思います。Lokiの禁断の喘ぎ声も、優雅すぎて、こわくなりますごめんなさい!でも、素敵だと思います。音楽に説得力があれば、何をやってもいいのです!!
Blossom (2008)
「Blossom」と「媚薬」の2曲入り。2曲ともちょうお気に入りのシングルです!新しいベース、真悟が「俺だぜ俺」みたいな感じで主張しています!うまいようまいわかったーという感じです。途中テンポダウンをしてスイング調になったり、なんともSugarらしさがよくでいる「Blossom」はバンドの良さを表している曲だといえるかもしれません!その勢いを更に増幅して始まる「媚薬」これも名曲です!走って走ってロックンロール!かと思いきや、Bメロ「ああン〜少女は〜うたう〜」と一瞬だけいきなり優雅です!さすが…こ、これぞヴィジュアル系音楽だと思います!
antlion (2008)
3曲入りのシングル…ですが…これは衝撃的な作品でした。サックスとピアノが参加している、それも驚きでした。そしてちょっとだけのお飾り的な参加ではありませんでした。いきなりイントロから…4分の5拍子です。何気なくやっているので、最初は気づきませんでした。が、これは4分の5です!普通の音楽、ポピュラーミュージックでは大体ほとんどの音楽が「4分の4拍子」です。しかし、これは4分の5拍子。楽器の手練ではないと、できないことです!更にAメロに入ってもそれを保っています!歌うのも大変そう…。そして、その後4分の3拍子になって、通常(拍子は偶数が通常です)に戻ったとみせて…これは「4分の6拍子」だと思います!わからないです。スコアを見たら、わかるはず。聴いてみたい!猫ばっかりのSIZNAくんのinstagramにコメントしてみようかな><
きゃわわーー
そして…この曲の間奏で、ドラムとベースとピアノだけになるのですが…完全にJAZZです!ジャジーでなくて、JAZZそのもの!!!凄いです…こわいSugarこわいです。特にドラム篤人のドラム・ソロといったら…。ニューヨークに留学してたのではないのかなんて思ってしまいました!!
サックスもピアノも全く遠慮していません。ガチでバトルしています。それが刺激になっていたメンバーの皆さんも活き活きとしていると感じました。
そして「麝香漂う中で」…「Sugarのシングルのカップリングにハズレ無し」という持論が証明された1曲でした。さりげない曲なのですが、他ではない優雅さ、大人…ジャジーに満ちています。それを更に彩るのがサックス!ジャズオルガンもいい感じです。
当時もそう感じていたのですが…自分は今「ジャズ」を勉強中であります。その自分が聴いて…勉強になりました!と言えることが嬉しいです!ありがとうシュガーさん!
そして…「男娼と黒猫」…きましたね。「Sugarのシングルのカップ以下略」です!!
もともと配布の音源だったようですが、ゲスト様の参加によって曲の完成度が高まったのであろう、と感じました。イントロからフィードインのピアノとサックスから始まり…「なんかかけるCD間違えたのかも」感が炸裂して楽しいです…。よりテンポダウン、そして妖艶さはアップアップ、アップ!問題作です。しかし優雅です。華麗なる性的倒錯の世界🌹いやーこのシングルは最高ですね…妖しく…イカれています!
SWEETEST(2008)
これが最初で最後のフルアルバムになってしまいました…。
最上級の甘すぎる砂糖は、蟻に集られて、砂に埋もれてしまったのか…そんなことを考えてしまいます。
このアルバムが「ヴィジュアル系バンド史」に例え残らなくとも、僕史上の「ヴィジュアル系バンド史」には刻まれています。
それくらいに、今までの彼らのやってきたこと、彼らしかできなかったことが詰まっていると思います。
このアルバムの収録曲の1曲1曲を挙げて、どこが良いのかを説明したいのですが、もうキリがありません。今までに彼らがやってきたこと、それがそのままに詰め込まれています。イントロから破壊的に細かいユニゾンが冴える「swim like a butterfly」。「苦悩と憂鬱に溺れて」の名の通りに、表情がくるくる入れ替わり過ぎて溺れているさまが見える、など色々あります。
ラスト2曲は6分強の大作です。ここまでの曲に見せようとはしなかった、本当の優雅さが感じられました。
そして、自分がこのアルバムの中で「最もSugarらしいな」と思った曲の動画を最後に貼ります。
「骨と翅」のライブ映像です。
ほねとはね 骨と羽根。骨に絡みつく羽根のようなギターとベースのユニゾン、明らかにおかしい拍子です。観客は身体を揺らすことすらできません。手扇子もできません。
そして、それに絡みついて決して離れないドラム、そして歌に入り、その苦悩が歌われます。
歌だけが主役ではない、バンドだということを象徴する曲だと思います。
彼らの特徴は「高い技術」だということは、間違いありません。が、「高い技術」がなければ表現できない音楽をやっていた、ということを僕は言いたいのです。
おわりです。。
※間違いがありましたので修正しました!