TRIBUTE TO FLIPPER’S GUITAR~FRIENDS AGAIN~フリッパーズ ギター トリビュート
アーティスト: オムニバス,Fleming Pie,イノトモ meets lake,イズミカワソラ ,hurdy gurdy meets marseeside derby,Roboshop Mania,磯崎健史 ×鈴木秋則 ,bice ,LISA,YOGURT-pooh ,RUMTAG
出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
発売日: 2003/11/19
メディア: CD
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このレビューの炎上 っぷりがひどいです。みんな怒りまくってます!これほどまでに絶望感が伝わるレビューが並んでいると、悲しくなってきます。
なので、このアルバムを聴いたことはありません!聴きたくないから!。人生の無駄です。だって、だって今日紹介するバンコク 、サイアムの「Smallroom 」の「フリッパーズ・ギター の1stアルバムのトリビュートアルバム」が最高だから!
どの曲も、どのバンドも、センスが日本人と違うからか、上に聴こえます。サウンド もすごくオシャレです。渋谷系 を超えてます!ほんとに!そう思ったのは僕だけじゃないはずです。まず英語がうまいです。小山田圭吾 より 。哀しいほどに、英語に聞こえます!
「FMファン」というマニアックな雑誌で「日本人アーティストの英語の歌を批評する」というコーナーがあり、そこでフリッパーズ・ギター は最低点 を獲得していました。評価対象はもちろんこの全編英詩の「three cheers for our side ~海へ行くつもりじゃなかった~」でした。「英語になってない 」「これ英語なの?」「日本語に聴こえる 」「曲は悪くない」などメタクソ で、僕は笑いました。でも、僕も英語がわからないです。しかしフリッパーズ の1stは全英詩ですが、全部歌詞を見なくても歌えるようになりました!そんだけ聴いちゃったのです。だから英語が逆にできなくなった のかも。。。
このアルバムは日本版もでました。僕は持ってません。
しかし、Amazon のCDレビューに興味深いものがありました。
このアルバムに一つ星を付けた人がいました。
★ひとつ タイトル「最悪です」
原曲を何も理解しないままカバーしているアルバムです。 パッと見では曲順も考えてあって、久々にまともなカバーかと思いましたが そんなことはありませんでした。 これを作った人たちは本当にフリッパーズ が好きなのでしょうか? 大半がファンでもないのに企画に乗ってCD出したような雰囲気がするのですが。 気になる方は試聴してみてから購入を判断してください。 私はこんなアルバムを作ってしまう人たちには一銭たりとも投資するつもりはありません
それに下記のコメントがつきました。
国内で発売されたトリビュートアルバムのどれにも、このアルバムほど原曲への愛情を感じることは ありません。smallroom のこのアルバムは実に素晴らしい仕上がりです。 この評者はタイや台湾の若者にUKロックやべスパなどのモッズカルチャーがどれぐらい昔から当たり前に 根付いているかなど何も知らないのでしょうし、そんな彼らが渋谷系 をどう解釈したかなんて、想像すら出 来ないのでしょう。
なんて素晴らしい返信。その通りです。原曲への愛。それが感じられるような、それは表面的に感じるのは難しいかもしれません。しかしカバーは原曲そのままに、コピーをすることが吉だと思っている日本人が多すぎると常日頃思っていました。そっくりそのままコピー。バンドスコアを見てバンドを始める人が多かった影響でしょうか。そんなことは格好悪いこと。自分達のセンスが無い、我が無いことを表すだけなのに。
それをひっくるめてこのアルバムは本当に素晴らしいです。フリッパーズへの尊敬とか影響とかどうでもよくなってくる くらい上質です。
小山田圭吾 や小沢健二 の耳に敵うかどうかはわかりませんが、少なくとも、聴いたことはないけど、日本版よりは。っていうかこのアルバムに★を付けてる人は視聴しただけで買ってないのでしょうか。最悪ですね。僕も「日本版」を試聴しようかなと思ったのですが、このアルバムの先導者、イズミカワソラ さん(過去にこのブログにも登場しています)のグルーヴ・チューブ、略してグルチュを聴こうと思ったのですが、ありませんでした。あー残念。
フリッパーズ・ギター の1stは「僕ら 」にとっては神聖なものです。このアルバムを紹介してくれた友達も「僕ら」の一員です。「☆ミ 心の中にいつもフリッパーズ の1stがあった 」と言うのはちょっと恥ずかしいけれど、そんな僕らが聴いても、良い、悪いどころか「負けた 」と思ってしまったのです。どこかどうこう負けたのか説明するのはわかりません。しかし、日本に後継のバンドは現れず、僕らを「負けた」と思わせるような人たちはついには表れなかった。僕らはずっとそれを引きずって行きていくのです。
そんな高い壁をタイの彼ら、サイアムの彼らはラク ラク と飛び越えてしまった。哀しい事実です。
youtube にはこの音源が上げられていましたので、今からコンプレックスに悩まされながら もピックアップしてレビューします。
その前に。「タイであった音楽体験で素敵なこと 」を書きます。
このCDを買ったデパートだったかはもう忘れましたが、大きなサイアムのショッピングモールの吹き抜けのところで、男の子4人のバンドが演奏を始めるようでした。
「へえ〜デパートでアマチュア のひとたちが演奏か」と思いました。CDとか、ポスターとかなかったので、たぶんアマチュア です。
「どんな音楽かな」と思って、その辺のベンチに座ってみてみました。
それはそれは、ゆるいゆるーい、ソウル・ミュージックでした。ゆるすぎた。ボーカルの人は力なく、優しく、ギターはさわやか。ドラムとベースは軽やか。外は酷暑だけど、建物の中は寒いバンコク で、僕はほろほろと癒やされました。涼しいのがさらに涼しくなる気がしました。「タイっていいな」と思いました。
日本で公共の場で奏でられる音楽は、ほとんど自分に取って苦痛なもの(※過去の例) ばかりでしたが、バンコク でこんな素敵な音楽が聴けるなんて。いつしか演奏が終わって、僕は前にかけよって、思いっきり拍手をしました。が、話しかけられなかったのです。照れ屋だったから。英語が・・・自信なかったからかもしれない。
その時に買ったCDの中にタイのバンド「lemon soup」のアルバムがありました。このアルバムにも参加して「Joyride」をカバーしてますが、アルバムはまた別のボーカルのようで、もしかしてこのバンドじゃないかと思いましたが、違うかもしれません。
VIDEO www.youtube.com
この曲を聴くと、あのバンド、あのショッピングモールを思い出すのです。
また、あの空間でこんな音楽を聴きたいです。バンコク 好き!
というわけでピックアップしてレビューします!
1.Hallo / YURIS NOMINEE
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基本的に 元のアルバム通り曲が入ってます!ということで「Hallo」からスタートです!いきなり良い感じです。本物にはないアクセントやアイデア が盛りだくさんで、原曲の良さをさらに良くしてます!1曲めからそれがわかりました。この後も最高なカバーばかりです。これを視聴して買わなくてレビューで★ひとつで酷評した千葉のおじさん、ファックでハローって感じです!ボーカルも「小山田くん直系の囁き系」ですが、日本人の「小山田くんのモノマネ系」よりもなんだかよく聴こえます!となりの芝生 はなんとかやらかもしれません!近親憎悪!まーいっか負けたって感じです!
2.Boys Fire the Tricot / fono
VIDEO
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原曲のアズテック・カメラはどこへやら!クールなR&B に変化しています!
女性ボーカルが良い感じにセクシィです!大好きなセルジオ・メンデス の「Timeless」みたいです!古さが新しくなるように加工してあります!「Timeless」はタイのホテルのプールでよくききましたよ〜うへへ。このトラックも良い感じだと僕は思います!日本人にはできない。。。とそう感じます。おかしいですよね。どうしてこうなるのか、本当に不思議です。原曲への愛とかそういう問題じゃないと気付かされました。かっこいいです負けました〜
3.Joyride / Lemon soup
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joyrideはさきほどの「Lemon Soup」がカバーしてます。このトラックはボーカルが違って、かなり低音の声です。「Kのカルヴィンみたい 」と思いました!米国音楽 〜!
曲もバンドのRIDEみたいになってると思いました。気のせいでしょう。しかしやっぱり日本人じゃない。と思いました。日本人が作った曲なのに。なんかそういう運命のもとに生まれた「海へ行くつもりじゃなかった」なのではと考えてみたりしました。全英語詩にした意味が・・・解き明かされ・・てません!こりゃだめだ。
4,coffee milk crazy/Cyndi Seui
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キターこの曲ですよ!カフェ・オレをそう呼ぶことがある という曲ですよ!
ボサ・ノヴァ な曲ですが、なんだかエレクトリカルなアレンジになってます。
「ちゅ、ちゅる」という可愛いサンプリングのコーラスも入ってます!
男の子の世界だった原曲(当たり前ですが)ここは女の子の世界です!
かわいいです!女の子かわいい!別にボサ・ノヴァ じゃなくても、コーヒーミルクでクレイジー なのです!ニューヨークのティファニー でも「コーヒーミルク」というメニューがあるようです!まいったねNYっていえばオザケン こと小沢健二 じゃねーか!
なんだか日本より日本だけどあんまりこっちからみたらあってない日本ではないかと思ったけど、余計なお世話ですね!典型的なボサ・ノヴァ カバーじゃなくてよかった よ!
この曲もいい感じ!負けた!
5,MY RED SHOES /tattoo colour
VIDEO www.youtube.com
聴いていくと「ふんふんなんか普通だな」と思うですが、原曲とは全く違うギタのフレーズが間奏で出てきます!お祭り みたい!なんだこれダサい!都会的な化粧品のCMを見てたら、次に長野のローカルCMが流れた時みたいな感覚です><ビミョー!でも違和感ないかも。東京にいたときは「面白いな」と思えてましたが、今はそう思えません。祭りの季節まで長野にいたくないとか思っちゃいます><ありゃー、でも声も良い感じです。負けました・・
6 .Exotic Lollipop (and other red roses) /penguin villa
この曲はyoutube にありませんでした!
なので聴いてレビューします!
これは「exotic」をそのままexoticに解釈したような変なフレーズが入ってきます。exoticな「お祭り」を感じさせます。日本的かもしれません。また祭り か。彼らにしたら「日本こそエキゾチック(異国的)なんだぞ」というメッセージが感じられます!モーニング娘。 でいうと「恋のダンスサイト」でしょうか。あんな感じですが、歌の部分は「普通」です。でも間奏はすべて、「お祭り」お祭りへの強烈な意識の高さが伺えます。彼らは遠い国ですが、日本と同じ仏教国 なのでした!タイ大好き!
7.Happy Like a Honeybee / 15th scenery
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ピクニックには!なんて!良い日いいいーーー (斎藤工 風)の曲です!僕にとっては神聖な聖歌です〜♪
このカバーは女性ボーカルによるカバーですが、聞きどころは間奏以降のちょっとサイケデリック でエレクトリカルな展開です!なんか日本人が作ったみたいな展開ですが、タイ人です!曲を作ったのは日本人!でも原曲の「ピクニック感」が別なところでも発揮されていました!すごいです!負けました〜
8.Samba Prade / OnofoN
VIDEO www.youtube.com
日本は「観光立国 」を目指しています。そのことばかりテレビではやっています。ほんとうの「観光立国」それはタイなのです。観光客は日本とは桁違い。それは立地的な理由もありますが、行ってみるとわかるのですが「観光立国」です。日本なんて、日本人以外が来て、満足して帰ることできるのか、本当に不安です。だから、タイ人にこの曲は合うのでは。サンバ=ブラジル=ブラジル人はタイによく行くみたいな。ブラジル人が実際にタイに行ってるのかはわかりません。実際に行ったのですが、白色人種のかたが多くて、ブラジル人は人種が決まっていないので、何人かはわかりません。わかるのはお隣の国の人だけです。中国人はすぐわかります・・。理由は・・・想像の通りです。
しかし、この曲は「サンバ感」 を増大させることはなく、というかそもそも原曲もサンバのかけらもありません でした。それを気づかせてくれた、良いカバーです。「だるくてだるくてしかたないけどハッピー」みたいな女性ボーカルは日本人には難しいです。日本の女性はみんなやる気があって、素敵な女性ばかりだから・・・負けました!
9.goodbye,our pastels badges/ball jaruluk
VIDEO www.youtube.com
僕らのーーアノラック ーーー!パステ ルズバッヂ!です!神聖な曲です!
カラオケでは「take!」のところで両手をパッと広げて出すのは常識です!この曲ももちろん英語の詩ですが、歌えます!なぜ歌えるのか、それは日本語として認識しているからだと、最近気づきました!きっと小山田くんそうだったと思います!
これはMr.ballさんによる、正統派R&B にこの曲は汚されてしまいセクシーな男、アメリ カのボビー・バレンチノ 、アッシャーのようなアレンジに、普通の渋谷系 なら「わたしたちのパステ ルズバッチをおかされた」と思うかもしれませんが、僕はこういう黒人系のR&B が一時期好きで聴いてたんです。だから平気なんです。「おう、パステ ルズバッチ、お前はクールでタンクだぜ」って感じなんですよーラッキー!この曲もかっこいいです。歌っているballさん、有名な方かと思ったら、youtube の動画の検索ではこの曲が3位でした。アマチュア ですかね・・まあいいです!平井堅 さん の更なるカバーを希望します!負けーた!
10.The Chime will Ring/the richman toy
この曲もYoutube にありませんでしたので、レビューだけです!
このバンド「the richiman toy」は結構人気あるみたいですね
原曲では「さわやか青春ネオアコ 」なスピーディーな涙あふれる名曲ですが、このカバーではなんと!エモ!エモに変身しています!「エモって何 」って言われるとうまく説明できないのですが、エモはエモです。エモーショナル!フリッパーズ・ギター に、表面的には一番足りてないものを補足しやがった のです!でもかっこいい!サビの早口のところでバックがトーンダウンするのが残念ですが、最後のサビではボーカルが爆裂して、エモーショーナールで熱くなります!暑い!タイは暑い!いつも半袖だけど、熱心な仏教徒 は半袖着ないでやせ我慢!なんて国だあ!負けたよおおおお
ということでいつになくハイテンションで書いてしまいました。
でも楽しかったです!
本当は本来の「three cheers for our side ~海へ行くつもりじゃなかった~」のレビューを最初に書きたかったのですが、まあそれはいつか。
ここまで読んでくれてありがとう!