きょうこのPVをなんとなく、なんとなく観ました。
ああ、懐かしいなあと普通に思いました。
最近はフリッパーズ・ギターを聞き返すということが無かったからかもしれません。この「GROOVE TUBE」は1991年に発売されたフリッパーズ・ギターの3rdアルバム「DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔-」に収録された曲です。
「ヘッド博士」はサブスクリプションで配信がされておらず、音源も廃盤になっています。中古CDもプレミアが付いているようです。どうやらサンプリング音源の著作権の問題でそうなってしまったようです。やはり問題があったんだなと。もし炎上するのであれば、そっち方面。。だなんて。。
この「GROOVE TUBE」は当時の流行であったであろうサウンドが詰め込まれたサイケデリックなダンスビートに、内容の無いスイートな歌詞を乗せた、ある意味で退廃的な曲です。80年代が終わって、これから新しい時代に移行していくのに対して、どうともいえない、まあこれまで通りに自分たちの世界に浸ってやろうかというような…
「キャンディ バスタブのキャンディ 渦巻いて消える 向こうのほう」
「僕の特別なバナナ だらしなく甘い 色を塗ろう」
こんなくだらない歌詞を甘くささやく歌う、某小山田の声。そしてメロディ。
こんなどうでも良いような曲にジーンとしてしまう自分に気づきました。
この曲が出たのは30年前です。僕は…約20年前渋谷系バンドマンでした。
それから、ながいながい時間が経ってしまった。それに改めて気がついたからかもしれない。
恋もKissもSexyも少し待って君と僕は
そしてDOWN DOWN DOWN そう思うだろう?」
またまたこんなくだらないサビの歌詞。ほんとうに内容が無いと思う。メッセージ性のかけらもない、ろくでなしの書くような歌詞だと思う。
でもそれが良かったんだな、僕は若かった、今よりも20歳くらい若かった。当たり前だけど、。そして、いろいろ終わっていたんだなと。この曲はどこか「終わり」が感じられます。長過ぎるパーティーの終わりが来るのをどこか待望んでいたかのような。
そして、終わった思い出に浸るような曲でもある。自分にとってはそうでした。どこか終わった時と場所を上から眺めて、ニタ笑いをしているような曲だなと。
でも、そのねじまがったような空間が自分は好きでした。30年経ったいまでも色褪せていないと感じました。
終わってしまったものは、いつまでも心に残り続けてしまうからだろうか。
「夜のない世界で僕らは ずっと目をつぶるだろう」
だろうではなくて、そうなっているからかもしれない。
終わり