どうも本気で好きだと思われてなさそうな、ゲスの極み乙女。よく考えたら殆ど初めて聴いたその日の衝撃で記事を書いてしまったのだ。あまり説得力がない。
その後1stアルバム「魅力がすごいよ」を聴きこむ内に、興奮は深いものとなり、強いものに代わり、自分を支配しはじめた。
こんなに興奮したのはSexy Zone
とJuice=Juiceのデビュー以来かも。
お金が無いのにApple Musicに入っていない最新アルバム「両成敗」も買ってしまった。AmazonでDVD付の初回限定盤が2980円と、通常版より安かった。
思ったより売れなかったって事かな・・・><
【Amazon.co.jp限定】両成敗(初回生産限定盤)(巾着付き)
- アーティスト: ゲスの極み乙女。
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2016/01/13
- メディア: CD
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「両成敗」を深く聴く時間はまだない。「魅力がすごいよ」にまだ浸っていたい。特に1曲めの「ラスカ」この曲をカバーしようと思う。
なんでゲスをこんなに好きなのか、皆さんちょっとよくわからないと思う。
自分もわからなかった。
でも、今日何故好きなのか気づいてしまった。
今までの「バンド」達と大きく異なる点が、あったのだ!
音楽性自体はそこまで特殊では無い。確かに変だけど。でも大きく異る点がある。
それは、「ギターとピアノがサウンドの主役」だということ。
そう、ピアノ!
ピアノはポップスではそんなことないけど、ロックバンドでは邪魔者扱い。バラードなどで出てくるくらいの脇役扱い。いらない時はポイッ、あとは機械が代役。
派遣社員みたい><
ジャンヌ・ダルクやソフィアにはキーボードのメンバーがいたけど、「ピアノ」だけじゃなくて、シンセで音色を・・感じ。あとはオルガンとかね。
今までもロックバンドが「キーボードの人」がピアノの音色を入れたりとか、その程度はあったけど、ゲスの極み乙女。のようにギターもありつつ、ピアノもバッキングコードだけでなく、色々ツッコミのようなフレーズやソロを入れて、彩りを添える。
ピアニストのちゃんMARIはちゃんとした教育を受けているっぽい。やっぱりそういう人は違う。クラシックの名曲のソロバージョンもアルバムに入ったりしてる。
しかも「革命のエチュード」とか「水の戯れ」とか、有名ながらもシブい選曲。特にラヴェルの「水の戯れ」は、難曲で有名!
「魅力がすごいよ」の中の「列車クラシックさん」という曲で、ちゃんMARIがこれを弾いている。最初はサンプリングされたコラージュが出てくる。そして難しく前に、サッと終わる。クラシックとか知らない人がなんとか聴けるところまで。
この曲はこの先が超難しい。でもやっぱりその部分は弾いていてキモチイイ。まあでもギリギリまで終わりを伸ばしている。この曲、僕も試験で弾いたんだけど、難しかった…。マジ無理!しかもこの曲と同じくラヴェルの「ソナチネ」全曲と「古風なるメヌエット」とも。よく弾いたよなあ〜
いつもは自分の演奏じゃなくて超一流ピアニストの演奏でこの曲を聴いているので、やっぱりそれに比べるとちゃんMARIちゃんの演奏は…って感じだけど、十分上手いし、僕よりはぜったいにうまい!
ゲスサウンドが斬新に聴こえるのは、曲の中でギターやベースやドラムと絶妙なコミュニケーションをサウンドに貢献してお互い協力しあって、濃密な音楽を作り上げているから。素晴らしい!
「ギターが主役」というバンドは捨てるほど溢れている。「ピアノが主役」というバンドはいても「ギターとピアノも主役」というバンドは殆どいない。
ギターが主役、というかサウンドの要。というバンドが世のほとんど。実際にピアノの需要はさっきの派遣社員な感じ。ギターを活かすピアノを全曲で弾いてもらおうなんて考えたギタリストはこのバンドが初めて!
ギタリストは自分がこの世、バンドサウンドの主役だと思い込んでいる。
ギターが一番素晴らしい。だから音も大きくなる。めちゃくちゃ大きい。あれは絶対不要だと思う。ギターに合わせてみんな大きくなる。ドラムも、ベースも。ボーカルは音量上げるのに限界がある。ライブハウスの機材もしょぼい。
よってワオンワオン言ってるだけで、何やってるかわからないライブが今でも全国で展開される。でも音量の大きさ=絶対的な善だと思ってる人が殆どだから、仕方無い。ジャズの要素を取り入れた「ロック・バンド」はそんな事はないし、上手いバンドはギターも含めて聴きやすくなっている事が殆ど。
ゲスの極みはバンド界では隅に追いやられていた「ピアノ」を上手く使っている。そこが大きな違い。ピアノのフレーズや押さえているコードも単純なコードじゃなくて、ギターと連携して、コードを複雑にしたり、重ねたり、シブい!あれはちゃんMARIちゃんが考えてるのかな?どちらにしても川谷くんの作曲能力とアレンジ能力が大きいだろう。
ベースも凄い。コードを守りつつも動きつつも、ハーモニーは崩さない。
川谷くんのギターはバッキングが多いけど、こちらもハーモニーは崩さず、曲の彩りに協力する。
バンドはギタリストだけのものじゃない!そしてピアニストだけのものじゃない。
ハーモニー、そしてリズム。音色、それが主役。
でもロックバンドはギター一辺倒。
僕もそういうバンドを聴いてきて、今でもそれが普通のサウンドだとは思うけど、ゲスの極み乙女。は「あ、その手があったか」と関心したし、実験的にも関わらず、大衆に受けいれられつつある。ベッキーとか不倫とかどーーでもいい!
長い間続いたロックバンドのギター偏重を崩すバンドがやっと現れた!マジでギター調子のんなアホって感じですよ!